こんにちは。「女子による女子のための映画DVDガイド」の映画ライター・清水久美子です。
実家を出て一人暮らしを始める時や、新居への引っ越し、さらにはマイホームを購入する時などは、とてもワクワクしつつも、住む場所の条件や環境について調べることは非常に重要。できれば新築が良いけれど、ちゃんとリフォームが済んでいれば築年数が経っていてもOK。でも、もしも自分が住む場所に何か“過去”があったら……?
“事故物件”と呼ばれる、自殺や殺人・放火などがあった家や土地に、そうとは知らずに住んでしまい、後から不審な音や出来事に気付くなどということは絶対に避けたいですよね。
ある部屋から聞こえる奇妙な“音”からたどっていき、やがて明らかになる戦慄の“真相”を描く映画「残穢【ざんえ】―住んではいけない部屋―」。第26回山本周五郎賞を受賞した小野不由美さんの小説『残穢』が原作のこの映画で、原作者を彷彿とさせる主人公「私」を演じた竹内結子さんと、「私」の相棒となり、事件の真相を探っていく女子大生・久保さんを演じた橋本愛さん。とても怖がりだという竹内さんと、ホラー映画は大丈夫だという橋本愛さんにインタビューし、映画の見どころや、怖~い撮影裏話などを伺ってきました。
実は私、ホラー映画は大の苦手なのですが、今回は思い切って観てきました! 本作は、よくあるいきなりビックリさせるホラーとは違って、もちろん怖いのですが、とても参考になる知的な作品だと感じました。すごく現実的で、実際に起こりそうだと思わせる映画です。
それでは、あらすじを紹介しますね。
小説家の「私」のもとに、久保さんという読者から1通の手紙が届きます。そこには、久保さんが住んでいる部屋で、奇妙な“音”がするということが書かれていました。好奇心をそそられた「私」は久保さんと会い、二人で調査を開始します。