事前に分かる予定はあらかじめ「1年分」書いておく
マンスリーは、仕事とプライベートとで色分けされていました。「運動会」「スイミング」など、お子さんの予定も書かれています。
「子どもの予定は、行事のプリントが配られた際に、1年分まとめて書いてしまいます。それに合わせて休みを取るなど、仕事を調整します」
予定を書き込む際には、去年の手帳が活躍します。
「日にちが確定していない行事や、定期的な通院などは直前に予定が決まります。『だいたいこの週に入りそう』というアタリを付けるために、昨年の手帳を見返します。空いているスペースに書いておいて、日にちが決まったら書き直します」
黄さんがこだわっているのは、「手帳さえあればすぐに動ける」状態。何の案件かぱっと分かるようにアポイントは相手の名字まで書いておきます。また、手帳を常にアップデートするのも特徴。以前に書いたメモやタスクが邪魔になるようなら、必要に応じて消してしまいます。
手帳にかける時間は最小限に
「黄さんの営業に初めて同行したとき、歩くペースが速過ぎて付いていけませんでした。社内の移動もいつも小走りなんですよ」と社員の方がおっしゃるほど、慌ただしい毎日を送る黄さん。
「タスクはすべて書いているわけではなくて、忘れそうなものだけです。書き出すことが目的ではないので、書くよりも取りかかったほうが早いのなら、すぐに済ませてしまいます」
「この手帳をなくしたら途方に暮れますね」と話すほど手帳を使い込んでいる黄さんですが、手帳にかける時間は最低限にしているそうです。
「手帳を書くことは自分一人でできるじゃないですか。移動中でも、家でもできることです。それよりも大切なことはたくさんあります。会社にいるときは、他の人がいなければできないことを優先したいですし」
他の人のスケジュールをメモしておいたり、先回りして段取りを進めておいたりと、黄さんは常に効率重視。仕事も家庭も全力で過ごす黄さんのすべてが詰まっている手帳でした。
色分けやデコレーションなど、必要以上に気合を入れず、肩の力を抜くことが手帳を長続きさせるポイントなのかもしれませんね。次回はまた違った使い方をしているお二人の手帳を紹介します。
文/藪内久美子 写真/編集部