お金の知識を身に付けて未経験の金融業界に転身

 マーケティング専門誌で編集をしていた田中陽子さんが転職を決意したのは30歳の頃。仕事は楽しく充実していたが、深夜におよぶことも多く、「結婚・出産をして働き続けるのは難しいかもと思った」という。

 退職後は、一生モノのスキルを身に付けようと税理士資格に挑んだが、壁は厚かった。しかし、お金の知識を学んだことで、金融業界も視野に入れて転職活動を開始。そこで出合ったのが現在の保険会社だった。

 過去に求人広告の仕事に関わった経験から、「会社にとって必要な適性を持っていることが大切」と実感していた田中さんは、転職エージェントを通じて求められている能力をリサーチ。それがコミュニケーション能力だと知り、面接では、これまでに培った調整力や対人スキルをしっかりアピール。見事、希望通りの転職を果たした。

 現在は金融機関で宣伝の仕事をしながら、FP資格の取得にも挑戦中。「時間にゆとりができたことで、仕事への意欲がさらに湧くように。理想通りの暮らしが手に入り、大満足です」

取材・文/西尾英子 写真/工藤朋子

※日経WOMAN2014年11月号掲載記事を転載
この記事は雑誌記事執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります