働く女性を取り巻く環境が目まぐるしく変わるなか、仕事の“転機”をつかむために、日々できることは何? 将来の不安が和らぎ、より前向きに働くための秘訣を教えます!

働き方&仕事内容を見直すには今がチャンス!

 転職市場が活況を帯びたり、女性の活躍推進ムードが高まったり。働く女性を取り巻く仕事の環境が目まぐるしく変わっているなか、「私はこのままでいいの?」と漠然とした不安や焦りを感じている人は少なくない。

 「金銭的な不安なく生きていくためには、長く働き続けることが不可欠。だからこそ、『今のままで大丈夫?』と不安を覚える人は増えていると思います」。そう話すのは、リクルートマネジメントソリューションズの荒井理江さん。キャリアコンサルタントの高村祐規子さんは「IT化やAI(人工知能)の進化に伴い、人の手が必要だった業務が機械やコンピュータに取って代わられるケースが増えつつあります。今、自分が携わる仕事の将来性を見極めつつ、より専門性を磨いたり、マネジメントスキルを身に付けたりする姿勢が必要」と指摘する。

 一方で、働き方を見直し、仕事の“転機”をつかみたい人には、今がチャンスとの声も。転職市場が活性化し、仕事内容や雇用形態を変える機会は増加中。「企業が女性の力を積極的に活用しようと動いているのも、WOMAN読者には追い風だと思います」(高村さん)

 では、仕事の転機をつかむために、日々できることは何?

 「まずは与えられた仕事に懸命に取り組むこと。それによって仕事の基礎力が身に付くと同時に、目の前の仕事を深掘りすることが専門性の強化にもつながります」(高村さん)

 また、「長い人生のなかで、どう仕事と付き合っていきたいのかを考えることも大切」と荒井さん。

 「時代や環境が移り変わるなか、こういう生き方こそが素晴らしいという確固たるモデルはなくなっています。周囲の価値観に流されるのではなく、『自分の幸せは自分で見つける』という姿勢で仕事や暮らしと向き合うことが重要です」(荒井さん)

 この特集では、自分らしい働き方を手に入れた女性たちの「転機のつかみ方」から、転職市場の最新動向まで、働く女性に役立つお仕事情報を一挙に紹介。自分らしいキャリアの築き方&磨き方を見つけよう!

仕事の「今」と「これから」が分かる
働く女性が知っておくべきキーワード

2030(にいまるさんまる)
日本経済の成長には女性の活躍が欠かせないとし、政府は「20年までに、指導的地位に占める女性の割合を30%にする」との数値目標を設定。役員登用の数値目標を掲げる企業も増加中

限定正社員
正社員と非正規社員との中間的な雇用形態。雇用期間の定めはないものの、仕事内容や勤務地、労働時間などを契約で限定した働き方を指す。既に銀行や小売業など、多くの企業で取り入れられている

ホワイトカラー・エグゼンプション
労働時間の長さではなく、仕事の成果で賃金を決める制度。政府は年収1000万円以上の専門職を対象に、16年春の施行を目指すとしている。生産性が上がるとの声がある一方、残業代なしで長時間労働を強いられるのではとの声も

クラウドソーシング
インターネット上で、不特定多数の人にウェブ制作やデータ入力など、特定の業務を委託する仕組みのこと。場所や時間を問わず働く手段の一つとして注目される

読者アンケートより
働く女性たちの仕事の「本音」を聞きました

今の仕事に満足している? いつまで働き続けたい? みんなの“お仕事観”を調査!
*アンケートは日経WOMAN公式サイトで14年8月に実施。628人(平均年齢36.5歳)から回答を得た