根本から美しくなるボディメンテナンス

 藤原さんが独自に実践している「根本美容」とは、体内に悪いものをため込まないように巡りを良くする毎日の美容習慣。過去の経験から、巡りが悪いとシワやぜい肉が増え、むくみにつながると考え、自分で全身をほぐしているそうです。

 「ヘアメイクの仕事中、私は体を右に傾けて、さらにねじって相手の顔をのぞき込む姿勢をしているんです。その長年の姿勢が積み重なって、右側だけにシワができ、骨格や筋肉まで左右対称ではなくなってしまいました。あまりにも体中がガチガチになってしまったので、マッサージ店に駆け込んだら『よくこれで仕事続けられましたね……』と一言。その言葉に反省して40歳の頃から、自分でもみほぐしたり、ストレッチをしたりするようになりました」

 藤原さんによると、特に日中パソコンを使った作業をしている人は内肩になりやすいとのこと。

 「内肩になると体はバランスを取ろうとして、お尻は前に出ておなかはポッコリ出てしまうんです。さらに鎖骨のあたりでリンパや血液の流れが滞ってしまい、顔がむくんでしまう人もいます。耳の周りや首、肩、鎖骨付近、足の付け根など、自分の手でもみほぐしてみてください。体はすべてつながっているので、ため込まないように全体の巡りを良くしていくと、きっと全身で効果を感じられますよ」

「目が小さくなった気がする」人は…

 また「最近なんだか目が小さくなった気がする」と感じる人の中には、スマートフォンの見過ぎで疲れ目になってしまっている人もいるそう。藤原さんは会場でステージから降りて、目頭の下を親指の腹の部分でゆっくりと押さえるマッサージを実演し、

 「顔がむくんでいたり、目が小さくなっていたりすると、メイクするのにも手間がかかってしまいますよね。でも、根本から見つめ直していけばアイラインを描くのも簡単になり、メイクで修正しなくてもよくなります。それに何より、メイクが今まで以上に楽しくなりますよ」と笑顔で語りました。

ステージから降りて直接アドバイスも。その温かさに来場者の熱も上がります
ステージから降りて直接アドバイスも。その温かさに来場者の熱も上がります

 最後に猪井さんが質問したのは、心の美しさを保つ方法。メイクアップアーティストとしての活動に加え、ライフスタイルデザイナーとして新たな一歩を踏み出した藤原さんに、「自分らしさ」の見つけ方を聞きました。