彼を夜中に呼び出す「株式会社●▲■」からの着信

西口 ということで、Gさんとの歴史をかいつまんで教えてくれる?

高平 はい。Gさんとの出会いは友人同士の集まりでした。初めて見たときからいいなと思ったんですけど、当初彼には彼女がいたので、すてきだなと思いつつも特に発展はありませんでした。すると間もなくGさんが彼女との別れ話をしてきて、私をデートに誘ってきたんです。そうして仲良くなって、告白されてお付き合いに至りました。

西口 その後、Gさんと一度別れそうになったんだね。これはどうやってつなぎ留めたの?

高平 そのころすでにGさんと同棲していたんですが、彼は忙しい人で徹夜仕事も多く、その日も会社に泊まると連絡があったんです。その前日に別れ話を切り出されていたんですが、そんなときに限って彼が自宅に携帯を忘れていってしまって。するとGさんの携帯に「株式会社●▲■」ってところから夜中に電話がかかってきたんです。彼は徹夜中だし、通知された社名を見る限り明らかに急ぎの仕事連絡だなと思い、とりあえず私が電話に出ました。

夜中に彼の携帯に着信が。相手はどうやら浮気相手のよう… (C) PIXTA
夜中に彼の携帯に着信が。相手はどうやら浮気相手のよう… (C) PIXTA

 でも、電話の主は「株式会社●▲■」ではなく、どうやら友人以上の関係の女性でした。Gさんは彼女との関係がバレないよう、彼女の名前を「株式会社●▲■」で登録するという偽装工作をしていたんです。私は何も気付いていないフリをして、その電話は終わりました。この一件でさすがにGさんはヤバいと思ったようで、彼女との関係を切って私の方に戻ってきてくれたんですが…。

《次回に続く》

文/小泉なつみ 写真/PIXTA