男性美容研究家・藤村岳さんが、男性美容事情を踏まえながら、働く女性のためのビューティーケアのポイントを解きほぐす連載「これがオンナの美容道」。今回は、誰もが消したい気分になるほうれい線やシミなどの「エイジングサイン」に対するケアについて取り上げます。

 みなさん、こんにちは男性美容研究家の藤村岳です。ここをお読みの方は20~30代が多いとか。ボクのように40代ともなると美容に関する悩みはより深刻なものになってきます。それは男女とも同じなのですが、実は女性のほうがより切迫することも。今回は、そんな男女差を踏まえながら、エイジングケアについて探ってみましょう。

男女で「老け方」に差が出てくる理由とは?

 なぜ、女性のほうが男性よりもエイジングの悩みが深いのか?

 その答えの一つは、皮膚の厚さにあるとボクは思っています。というのも総じて男性のほうが女性よりも皮膚が厚い。ということはつまり、肌をふっくらとさせるコラーゲンやそれを支えるエラスチンなどが多いということでもあります。同年代の男女を比べた場合、特に手入れもしていない男性のほうが肌にハリがありツルッとしているなんてことありますよね。それは肌の「基礎体力」の違いというわけ。

 概して女性は20歳くらいからゆるやかに肌力が落ちていくのに対し、男性はそのポテンシャルの高さゆえにあまり変わないように見えます。「なんてうらやましい!」と思った方もいるのでは?

女性の肌力は20歳くらいから緩やかに落ちていきます (C)PIXTA
女性の肌力は20歳くらいから緩やかに落ちていきます (C)PIXTA

 しかし、普段から手入れに慣れていない男性は、あらがえないほどの老化の波がやって来た時にその対処がうまくできないという面も持ち合わせています。これをボクは「ダムが決壊するように老ける」と呼んでいて、だいたいそれは40歳を超えた辺りで起こります。

 よく男性は突然老ける、と言いますよね。周りにそんな方、思い当たりませんか。しばらく見ないうちに、なんだかしぼんでしまったと感じる男性。これはまさにダムの決壊の結果ということ。それまでにシワやシミなどの対策をしてこなかっただけでなく、基本的なスキンケアの知識さえなくて途方に暮れて相談に来る男性はとても多いのです。