皆さんは、上司や同僚、クライアントなどの仕事関係者とSNSでつながったり、仕事上でやり取りしたりすることはあるだろうか。今回は、昨今増えてきており、また今後も増えていく傾向にある「SNSのビジネス利用」について考察していきたい。

会社のみんなとSNSでつながっていますか? (C)PIXTA
会社のみんなとSNSでつながっていますか? (C)PIXTA

 情報管理サービスを手掛けるSansanの「ビジネスにおけるSNS利用に関する意識調査2017」(※1)によると、仕事とプライベートでSNSを分けたい人は81.9%に上った。また、SNSで仕事関係者と「つながりたい」「ややつながりたい」と答えた「つながりたい派」は、全体のわずか16.4%だった。SNSは主にプライベートで利用されており、仕事上では使いたくないというのが本音のようだ。



 一方、SNSで仕事関係とつながっている人の割合は67.8%と、実際は約7割がつながっていた。本音では仕事とプライベートを分けたいが、仕事上の人間関係によって断れない実態が見えてくる。なお、仕事関係でつながっているSNSのトップは84.6%でLINEがトップ。続いてFacebookが40.2%などとなっていた。

 ビジネスでSNSを使う場合には、プライベートで利用する場合とは違う悩みやトラブルが生まれやすいようだ。LINEやその他SNSを仕事で使うメリット、デメリットについて考えていきたい。

SNS利用がコンプライアンス上のリスクにも

 そもそもLINEなどのSNSは、多くの場合、社員が勝手に使っているケースがほとんどだろう。確かに連絡がつきやすく便利なツールだが、これを放置することはセキュリティー上やコンプライアンス上のリスクにつながる可能性が高い。

 LINEはアカウント乗っ取りなどが起こりやすかったり、会社側で利用をコントロールしたりすることができない。例えば従業員がLINEを経由して情報漏えいなどをしてしまった場合、会社が責任を問われることは間違いない。

 どうしても仕事上でLINEを使いたいのであれば、ビジネス版LINE「LINE WORKS」もある。通常のLINEをそのまま使い続けるのは大きなリスクであると自覚すべきだろう。