マニュアルがなく同じ間違いを何度も繰り返してしまうときの対策

 まずマニュアルを作るところから始めるわけですが、心掛けることは「数字で」「具体的に」を意識することです。「状況次第で」「必要に応じて」という曖昧な言葉を使ってマニュアルを作ると、その都度迷うことになりますので、いちいち判断の余地を挟むことなく、自分がまるで機械になったかのように仕事ができる状態に作り込むことができれば、自分もラクなだけでなく、周囲にも共有できるようになります。

 例えば月一の定例会議なら、会議前、会議中、会議後に関するToDoや作業内容をまとめておきます。

月一の定例会議用にもマニュアルを作ってみよう
月一の定例会議用にもマニュアルを作ってみよう

 ちなみに私の子どもがまだ1歳未満のときは、プライベートのマニュアルを作っていました。「朝起きたら…朝ミルク100cc/連絡帳記入/ゴミ捨て」「帰宅後…お湯を沸かしてポットに/離乳食おかずキューブ4個を解凍/晩ご飯用ミルクをセット」などと、具体的に何時までに何をセットするかをマニュアル化しました。

プライベートの用事も、ここまでマニュアル化しておくと便利
プライベートの用事も、ここまでマニュアル化しておくと便利

 数字で具体的にすべきことを挙げておくと手分けもしやすいですし、勝手に相手に「ここまでやってほしかったのに」と期待してやってもらえないストレスを抱えることもなくなります。

今マニュアルを作ってしまえば、後から大きな成果となる

 今回の話をまとめると、次のようになります。

1.「自分でやったほうが早い病」に取り付かれている
→ 「任せられる人のほうが優秀」と意識を変える
→ 仕事の手順を明示化していく

2.探し物に多くの時間を取られている
→ 物の定位置を決めておく
→ 情報は名前のルールを決めておく
→ 情報収集は「プッシュ型」で自然に集まるようにしておく

3.マニュアルがないので同じ間違いを何度も繰り返してしまう
→ マニュアルを「数字で」「具体的に」作成する

 一つ一つは細かい心掛けですが、小さな改善がやがて大きな成果となります。忙しいからと上記作業をおろそかにした人と今から改善した人では、1年後に大きな差が開いていくことでしょう。今回の記事を参考に、あなたの働き方を少しずつ改善してみてくださいね。

■参考:Googleアラート

文・図版/池田千恵

さあ、働き方改革をはじめよう。明日から実践できるノウハウが盛りだくさん。
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