「貯蓄額」と「プライベート満足度」「人生の幸福度」は関係ナシ

 「今のプライベートに満足していますか」という質問に対して、「満足」「やや満足」と答えた人の合計は、貯蓄1000万円以上ある女性で71.7%、貯蓄1000万円未満の女性で68.4%と、その差はわずか3ポイントでした。一方で、「満足していない」と答えた人の割合は1000万円以上の女性のほうが3ポイント高く、貯蓄とプライベートの満足度は、あまり関係がないようです。

貯蓄額とプライベート満足度は無関係のようだ
貯蓄額とプライベート満足度は無関係のようだ

 また、「人生の幸福度」について、それぞれに100点満点で聞いてみました。

【人生満足度】
◆貯蓄1000万円未満の女性 平均72.5点
◆貯蓄1000万円以上の女性 平均75.7点

 貯蓄1000万円以上の女性の平均は75.7点、1000万円未満の女性の平均が72.5点で、こちらも差は3.2ポイントと大きな差はありませんでした。貯蓄額は、プライベートや人生自体の満足度とはあまり関係がないようです。

貯蓄を意識することで「人間関係」がシンプルに

 「貯蓄を意識することで、人との付き合い方や働き方が変わった」という貯蓄1000万円以上の女性に、どう変わったか聞いてみました。特に「見栄を張る付き合いをやめた」「人付き合いを整理した」という声が多数ありました。

「自分が本当に参加したいものだけに絞って参加するようになった。周りからは付き合いが悪いと思われているかもしれないが、自分としては好きなことにお金を使えるように意識できるようになって満足している」(30歳、サービス、接客、貯蓄1100万円)

物でも人でも、自分にとって価値のあるものに対してお金を使うクセがついた」(32歳、製造、研究開発、貯蓄1700万円)

サービス残業はもともとしない性格だが、より一層その気持ちが強くなった」(39歳、医療福祉関係、専門職、貯蓄1000万円)

貯蓄を意識すると「恋愛観や結婚観」にも大きな変化アリ

 「貯蓄を意識することで、恋愛観や結婚観が変わった」という貯蓄1000万円以上の女性の声を紹介しましょう。

「お金持ちとの結婚を意識した恋愛より、一人で着実にお金を貯めることが一番大事だと気付きました」(35歳、公務員、一般事務、貯蓄1200万円)

「自分一人でも生きていけるかもという気になりました。必要なもの・欲しいものは十分手に入っているので、お金目当てで結婚する必要はないと思うようになりました。『自分が相手を好きかどうか?』だけで付き合う相手を決めました」(30歳、製造、経理、貯蓄1950万円)

お金の感覚が似ている人とじゃないと付き合えない・結婚できないと明確に意識するようになり、結果ほとんど付き合えなくなった……」(33歳、医療福祉関連、学術、貯蓄2600万円)

専業主婦に憧れたこともあったが、実際は妻となる自分も働いたほうが、安心だと思うようになった。貯蓄はどれだけあっても困らないから」(34歳、保険、営業事務、貯蓄1100万円)

 貯蓄が1000万円以上ある女性の「稼ぐ力を高める方法」は実践的で、結果を出すために努力を惜しまない人が多いように感じました。また、「貯蓄」を意識することが、人との付き合い方、恋愛や結婚観にも影響していることも分かりました。次回は、貯蓄が1000万円以上ある女性の生活習慣や嗜好について探っていきたいと思います。

文/佐々木恵美 写真/PIXTA