1.水に流す

 愚痴を言いたくなったときには、自分の正しさや自分だけが原因ではないことを周囲に理解してもらう努力をするよりも、どれだけ早く気持ちを切り替えるかを考えるのがオススメです。

 職場でイヤなことなどがあって愚痴を言いたくなったら、その場を速やかに離れるルーティンを即座に実行してください。なぜなら、無理してその場に居続けて、ネガティブな感情のまま何かをしても、さらにネガティブな結果を生み出してしまいがちだからです。「間」が悪いといったん外して、仕切り直しをする大相撲の力士と同じです。

 具体的には、行きたくなくてもトイレに行きましょう。そうすると次の二つの効果が得られます。

・イヤな感情が生まれた空間から、一度離れることで、仕切り直せる
・手を洗うことで、水と一緒にイヤな気持ちも流せる

 これは、心理学でいうソート・ストッピング(思考停止法)の一種です。実際に、手を水で洗うことで、嫌なことも水に流す効果があります。

2.信頼できる相手に話を聞いてもらう

 会社の同僚、友人、家族、趣味仲間など、あなたのことをよく知り、辛抱強く話を聞いてくれる信頼できる人に話を聞いてもらうことです。

 「話す」の語源は、「放す」。心理学的にも、話すことで気持ちや思いが整理されて、嫌な気分を手放すキッカケにすることができます。

 ただ、愚痴をこぼしたいときに限って、信頼して話せる相手が外出していたり、スケジュールが合わずに話せないということも多々あると思います。また、いくら信頼できる人とはいえ、いつも文句や愚痴ばかり言っていたら、相手がうんざりしてしまうこともあります。

 そこで次のページでは、一人でできる対処法もお伝えしましょう。