「死ね」に対する、さまざまな反応

 ところが、やはり「死ね」という強い言葉には「公の場で、そんな汚い言葉を選ぶなんて」と大きな反発が沸き起こります。中でもタレントのつるの剛士氏のツイート、

 「『保育園落ちた日本死ね』が流行語。。しかもこんな汚い言葉に国会議員が満面の笑みで登壇、授与って。なんだか日本人としても親としても僕はとても悲しい気持ちになりました」
 「ワード元のブログも話題時読みました。現社会の歪みから生まれた悲痛なワードであれば尚更流行語なんかで一括りしたり国会議員が笑顔で受賞は違和感です」

 が話題を呼んだ結果、論点としてはちょっとずれているはずなのですが、「2016ユーキャン新語・流行語大賞」授賞式に登壇した山尾議員の満面の笑みにも世間の批判が集中しました。

「違和感ある」「選ばれるほうがいい」―賛否分かれる

 興味深いことに、30、40代の女性たちも、年齢や立場にかかわらず意見が分かれ、反応はさまざまです。

 ■「どちらかというとありですね。あえて外されるよりは、選ばれるほうがいい。ただ、満面の笑みで議員が登壇するのは少し違和感。革新的に状況が変わってきていれば別ですが。誰も登壇しなければよかったのではないでしょうか? 」(30代前半女性)

 ■「死ね、の言葉そのものが讃えられることの違和感はあり、つるの剛士さんの意見もわかる。それは、『死ぬ』とか『死ね』とかの言葉そのものをあまり子どもに使って欲しくない、という思いから。この辺りは感覚の違いがあると思う。若い人は、かったるいと同義で『死ぬ』を気軽に使ったりする。それに慣れない人にとってはどきりとするし、違和感はありますよね」(40代前半女性)

 ■「今年を表す言葉であることは確か。私は受賞してもいいと思う。『死ね』という言葉を使ったからこそ、当事者以外にもメッセージが届いた。あの強い言葉がなければ拡散されなかったから」(30代前半女性)

 ■「忘れ去られないためにも、あの言葉を流行語として残しておくというのは必要なのではないか」(40代前半女性)

 ■「言葉そのものが讃えられるのは違和感はある。流行語としてではなく、何か別の枠での賞だったら、それほど違和感に繋がらなかったのでは?」(30代後半女性)