仕事上、家庭生活上でコスプレしたことが「ある」

 お仕事女子の皆さんも、仕事人や家庭人としての役割や責任をコスプレで表現した経験があるようです。

◆会議があるときは(普段はあまり着用しない)ジャケットを着たり、気合を入れるためにブランドもののネックレスやブレスレットを着けたりすることはあります。目上の人と会うときや、誰かの前に出て話をするときもジャケットを着用して敬意を表し、カジュアルな服装は避けます。(20代前半)

◆社会人になってから、服装にマナーやドレスコードがあることを実感しました。屋外の現場で一日中力仕事をする日にスカートとパンプス姿でいたら「その格好で行く気か?」と先輩男性に叱られたことも。逆に、格式ある式典や目上の方とのご挨拶時にはカジュアルな平服では失礼にあたることを上司や先輩から教えてもらい、服装は、周囲の人への敬意や心持ちを表すものだと学びました。自分がまだ自信を持てないときや悪目立ちしたくないときは確かに定型が一番いい。正直、仕事ジャケットは背伸びしているみたいで緊張するのか、毎回背中が凝るので苦手ですが、今は勝負仕事や式典では必ず羽織っています。(30代後半)

◆想定外でいきなり管理職になった直後は、「ジャケットやスーツを着ないと! ヒール履かないと!」と肩に力が入っていた気がします。コスプレというより「武装」ですね。「きちんとネイルもしないと!」という気持ちにもなり、ジェルネイルを続けていたのですが、オフを重ねて爪が薄くなったようで、全指の爪が割れたことをきっかけに卒業しました……。今は服も靴も「楽」を優先順位1位として、取りあえずちゃんとして見えそうなものを選んでいます。ちなみにPTAのときはジャケットを着ると逆に浮くので、仕事にそのまま向かうときでもジャケットはかばんにしまい込んでカーディガンで向かいます。終わったらジャケットに着替えます。(40代前半)

 そう、女性のコスプレとはつまりTPOに応じた装いのことなんですね。

◆自分の結納と結婚式では、積極的に「コスプレ」しました。例えば「結納=振袖」「結婚式=ドレス」という定型の中にも工夫次第で自分色にできる部分が楽しくて、面白いデザインに絞って選びました。決められた枠に収まること自体が嫌いなのではなく、その枠の中でも自分らしい遊び心を出して納得ラインを超えるのが心地いいと気付いた瞬間です。また、子どもが生まれてしばらくは日常を大事にしたいと思っていましたが、七五三や発表会、入学・卒園など子どもの成長をお祝いする場面が増え、きちんとコスプレすることによって家族としての記録が残るんだなと実感しています。これからは着物コスプレができる日を楽しみです。(30代後半)

 実は私も、子どもの学校行事で全身紺色の「お受験ママコスプレ」をし、「母でございます(キリッ)」という体(てい)で臨むのが大好きなんです……。たぶん普段酒を飲みながらお笑いを見てヘラヘラだらけまくる、ダメな自分自身の償いをしているのだと思います(笑)。

女の人生の転機に「コスプレ」あり (C)PIXTA 
女の人生の転機に「コスプレ」あり (C)PIXTA 

コスプレでキラキラしてみる瞬間があってもいいじゃないか

 女子高生・女子大生時代や、社会人になってからも友達の結婚式など、プライベートでのキラキラはテンションが上がるもの。

◆まだ若い頃、友達の結婚式に出る時は気合いが入り、朝早くからわざわざ美容院でセットして出掛けていました。今は、ほとんどそんなことをしません……。(30代前半)

◆高校時代は私服の高校に通っていて、スクールカーストに服のセンスが影響していたため、ファッションにハマりました。闇金ウシジマくんの「楽園くん」(高い服が欲しくて闇金に手を出してしまう)のようにはなりませんでしたが、当時はGDC、BAPY、ZUCCA、ツモリチサトなどがはやっていたため、都会に住んでバリバリバイトをしてそれらの服を持っている同級生が羨ましかったです。高2ぐらいでZipper全盛期がきて古着がはやり始めたため、高い服じゃなくてもオシャレになれて、しかも個性も出せてよかったなと思います。(30代前半)

◆中高時代は制服があったので、毎朝服装を考えなくていいからラク。制服があって助かりました。でも大学に入って制服が着られなくなった寂しさからか、高校時代の制服を着て友達と一緒にディズニーランドやUSJへ行ってはしゃいでいました。もう着られない年ごろだからこそ、「制服ディズニー」や「制服ユニバ」は非日常感が味わえて、とても楽しかったです!(20代前半)

 制服ディズニーや制服ユニバ! まさに王道のコスプレへ足を踏み込む感があって、ほんのり羨ましさを感じます。