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「お忙しい」が褒め言葉の社会で長時間残業は消えない

2017年3月1日

逃げが許されない 日本にはびこるマッドな忍耐我慢至上主義

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 女優の清水富美加さんが、宗教団体「幸福の科学」での出家を宣言、契約途中での引退表明をするなど、物議を醸しています。2月17日には告白本『全部、言っちゃうね。』を緊急発売し、ネットやワイドショーでも様々な声が上がり、世間の関心が高まるばかりです。

 また、これまでの報道で、彼女が引退へ逃げ込んだことを「迷惑かけてやめるのはおかしい」「若い頃の安い月給なんて当たり前」「一切擁護できない」と責める芸能界の声もありました。

 事態は泥沼化し、真実は定かではありませんが、私自身は、彼女の方法のよしあしではなく、働く女性の日常シーンにも見られる光景かもしれないと感じたのです。

私たちの日常にも起こりうる話かもしれません (C)PIXTA

 例えば、入社1年たって新たな思いで転職をしようと思えば「石の上にも3年」と止められたり、給料が安いから、残業が多いから、やりたくない仕事だからと別の道を選ぶと、無責任だとか軽すぎると批判されたり。

 電通過労死にも通じますが、あらゆる場面で「我慢や忍耐は美徳である」という正義で押し切られることに、違和感を抱いている人も多いのではありませんか?

 「つらい思いや苦労をしないと一人前になれないのか」
 「しんどさから逃げるのは悪なのか」

 ブラック企業やワンオペ家事育児、それらすべての基礎となっている日本社会の長時間労働主義…。

 苦労とか忍耐我慢って、そんなにエラいのでしょうか?

 いえ、日本社会は効率よく働き楽しく生きるのが社会丸ごと「どヘタクソ」なくせに、これまではそれを正当化するのが上手なだけだったんじゃないのでしょうか?

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Profile
河崎 環
河崎 環(かわさき・たまき)
コラムニスト。1973年京都生まれ、神奈川県育ち。家族の転勤により桜蔭学園中高から大阪府立高へ転校。慶應義塾大学総合政策学部卒。欧州2カ国(スイス、英国ロンドン)での生活を経て帰国後、Webメディア、新聞雑誌、企業オウンドメディア、テレビ・ラジオなどで執筆・出演多数。多岐にわたる分野での記事・コラム執筆を続けている。子どもは20歳の長女、11歳の長男の2人。著書に「女子の生き様は顔に出る」(プレジデント社)
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