サッカーや野球のように、ゲームを「観戦」できることを知っていますか? ゲームをスポーツ競技として捉え、プレイヤー同士の対戦を観戦する「e-Sports」(エレクトロニック・スポーツ)が、海外で盛り上がりを見せています。「ゲーセン女子」のおくむらなつこさん解説の下、ゲーム初心者のライターIが東京ゲームショウ2017で実際に観戦してきました。

「スポーツのように観戦できるゲーム」って? (C)PIXTA
「スポーツのように観戦できるゲーム」って? (C)PIXTA

「e」を取ればスポーツと同じ

 ゲームをスポーツとして観戦するe-Sports。「ルールが分からないと観戦できないのでは?」「ゲームをしないから面白さが理解できないかも?」と思いきや、そんなことはないようです。

 「e-Sportsは“e”を取れば『スポーツ』。つまり、スポーツ観戦と考えてください。野球やサッカー、オリンピック競技を見るのと同じように楽しめますよ。スポーツの場合はオフシーズンがあったり、悪天候で試合が中止になることもありますが、e-Sportsならあらゆるジャンルのゲームで毎日のように試合が行われていて、好きなときに試合を観戦することができます」(おくむらさん)

 e-Sportsは世界中の配信が見られる環境が整っているので、例えば日本時間では真夜中であっても何かしらの試合を見ることができるそう。見どころはゲームジャンルや、PC、アーケード、スマホ、家庭用などゲーム機の種類によっても違う上、個人戦以外にチーム戦があったりと楽しみ方の幅も広く、「チームスポーツのように、『組み合わせの妙』を見られることもありますよ」とおくむらさん。

 「百聞は一見にしかず」ということで、まずは実際の試合を見てみることにしました。

格闘ゲームの試合を観戦!

 今回は、東京ゲームショウ2017の「e-Sports X(クロス)」ブースでのプレス向けプレビューで、「ストリートファイターV」の試合を観戦。「ストリートファイター」は対戦格闘ゲームのシリーズで、1対1でキャラクターを選び、さまざまな技を繰り出して戦います。

東京ゲームショウ2017には「e-Sports X」というブースが登場
東京ゲームショウ2017には「e-Sports X」というブースが登場

 「『ストリートファイターV』はe-Sportsで人気のタイトルです。プレイヤー人口も多く、大会が盛んなゲームですから、今日の試合も楽しみです」と、おくむらさん。今回はトーナメント形式で4名が戦います。会場前方のステージは、プレイヤーが向き合って座れるようになっており、後方にはゲーム画面を会場に向けて映し出すための大画面モニターが設置されています。

 入場する選手を見ていると、おくむらさんが「コントローラーに注目してください」と一言。

 格闘ゲームでは、通常のゲーム機のコントローラー以外に、自らカスタマイズを施したアーケードゲーム仕様のレバーがついたコントローラー(通称アケコン)を使用するプレイヤーもいるそう。使い方も、机に置く、膝に置くなど個性が出ます。ラケットやミット、スパイクのように、スポーツ選手が自分に合った道具を用いるのと同じなんですね。