ARを使ってイケメンを現実世界に召喚

 ARは「オーグメンティッド・リアリティー」の略で、一般的には「拡張現実」と訳されています。

「VRが作り込まれた別世界に入り込む技術なのに対し、ARは、現実世界の中にバーチャルな情報を追加していく技術です。身近な例でいえば、世界中でブームとなった『ポケモンGO』が、ARを使ったゲームですね」(河合さん)

 「ポケモンGO」は、2016年に配信され、社会現象にもなったスマホ向けゲームアプリ。アプリを起動すると、自分がいる風景の中にポケモンが現れ、実際にポケモンと遭遇したかのような感覚になれるゲームです。

 女性向けのARアプリも配信されているんだそう。

 「挙式VRで紹介したボルテージが、『ポケカレAR』というアプリを配信しています。ポケットサイズの小さなカレ(彼)が現れて、同じ空間にいるかのような体験ができるアプリです」(河合さん)

「『ポケカレAR』は、すぐそこに小さなキャラクターがいるのを体感できます」(河合さん)
「『ポケカレAR』は、すぐそこに小さなキャラクターがいるのを体感できます」(河合さん)

 VR同様、ARもゲーム以外の分野で既に活用されています。例えば、IKEAが配信している「IKEAカタログ」というアプリ。

 「アプリを使って自分の部屋を映し出し、そこにIKEAの家具を3Dで配置することができます。購入する前に、自分の部屋に家具を置いたイメージを確認できるので、とても便利ですよね」(河合さん)

 ARは、日常をより楽しく便利にしていく、発展性のある技術。ゲームショウでもARを使った最新ゲームが体験できる予定なので、どうぞお楽しみに!

可能性と行動範囲を広げるゲーム 結婚したカップルも

 近年、ゲームからアニメやミュージカルになったり、カフェとコラボレーションして特別なメニューが登場するなど、幅広い展開をみせています。つまり、ゲームをすると、それ以外の分野でも「楽しめる可能性や行動範囲が広がる」ということ。

 他のユーザーとつながったり、コミュニティーを広げたりすることを楽しんでいる人もいて、中にはオンラインゲームがきっかけで結婚したカップルもいるそう。ゲームをプレイするときには、普段は見えない、その人の本当の性格が出てくることもあるのだとか。確かに、いざというときのゲーム内での行動は、現実に起きた問題とどう向き合うのか、という姿勢に通じるかもしれません。

 「仲間と協力して強大なモンスターに立ち向かう『モンスターハンター』では、みんなで集まって遊ぶゲームイベントが定期的に開催されています。そういった場に参加してみるのも楽しいと思いますよ」(河合さん)

 「何か新しいことにチャレンジしたい」「熱中できる趣味を見つけたい」と思っている人は、「ゲーム」という選択をしてみるのもいいかもしれません。可能性や行動範囲を広げてくれるはずです。

河合里枝(かわい・りえ)
Gzブレイン 「週刊ファミ通」副編集長
最近、移動時間に遊んでいるのはスマホアプリの「Township」。街をつくったり、農業を楽しんだりすることができるゲームで、操作をした後しばらくゲームをほったらかしにしても物事が進んでいくため、働く女性の息抜きにぴったりなのだそう。

文/青野梢 写真/西田優太

■東京ゲームショウ2017  http://tgs.cesa.or.jp/