配慮が足りず、他者を攻撃してしまうこともある
人は誰でも、油断するとついつい「言いたいこと」「その場で思いついたこと」を、何も考えずにしゃべってしまいがち。本人にそのつもりがなくても、知らず知らずのうちに自分の言葉の稚拙さが、誰かの気持ちを傷つけ、逆なでしてしまうこともあるのです。
例えば、次のような発言はどうでしょうか?
「~~のシステムはとても使いづらくて……」
「~~部門が~~をしてくれないから……」
「~~さんの指示が間違っていたから……」
何気なくこういう表現をしがちな人は、気を付けましょう。自分にとっては率直な意見、その時の気持ちを正直に口に出しただけで、悪意はないかもしれません。
しかし、いずれも他者批判です。言われた人は、気分がいいわけがありません。発言に悪意はないとしても、少なくとも配慮に欠いた発言であり、他者に対して失礼であることは明白ですよね。
これが、後々のトラブルや後悔の元凶なのです。
黙っていれば安心? トンデモナイ!
会議で下手なことを言って失敗するくらいなら、「いっそ黙っていたほうがいい」と考える人もいますね。しかし、これもダメ。そもそも、会議に参加を求められたということは、発言を許可されているし、いい提案を期待されている証拠なのです。
そんな時は、周囲の期待に応えられるような意味のある発言をしましょう。
「あなたは、どう思いますか?」とせっかく発言機会を与えられたのに、「いえ、大丈夫です」「特にありません」と、何も言わないのは失礼です。これは、会議の参加者としての役割と責任を放棄していることになります。
発言を求められなければ黙っていてもいい、というわけではありません。何も発言しないのは、
「私には発言するような意見もアイデアもありません!」
「私は、日ごろから何にも考えていないんです!」
「どうぞ私には一切期待しないでください!」
といった具合に、わざわざマイナスのアピールをしているのと同じこと。
黙っていても許されるだろうと思う甘い心が、いつまでも「いい人」「都合のいい人」から抜けられない状況をつくっているのです。会議に呼ばれたら、きちんと一人前の発言をして、あなたの有能さを示してください。
そのためのコツを一つ、ご紹介いたしましょう。