3.自分を押し出す勇気を持つ
ここで一つ、お願いしたい大事な点があります。
「いい人」「都合のいい人」の特徴の一つに、自分の得意技を「自分だけが知っている」というのがあります。せっかくの得意技やスキルがありながら、それを自分からはアピールせずに隠し持っている。
ナンテモッタイナインデショウ!(大声ですよ)
この自己アピール力の低さが、「いい人」「都合のいい人」のままとどまっている原因なんです。だから、肝心のオーディションのときに、忘れられてしまうんですよ。
ということは、自分印の旗を立てたら、次にすべきことは明白ですね。
自分の得意技を、頻繁に周りの人たちに口に出して伝え、メールや報告書にもオマケのように書いておけばいいのです。
「私は○○が得意です」「○○が必要なときは、いつでもお声がけくださいね!」と。
いいですか? この自己アピールは、一度や二度では足りません。何度も繰り返し、自分から伝えていく必要があります。勇気を持って、自分のことを世界に押し出すんです。
「えぇ~? 何度も言うなんて恥ずかしいわ~」なんて言っている、そこのあなた!
何度でも繰り返していいんです。何度も、頻繁に、しつこいほど、うるさいほど、自分で伝えてください。
なぜなら、誰もが忙しい職場では、あなたが何か言ってみたところで、いちいちすべて覚えているわけではないのです。自己アピールも実力のうち。ずうずうしいほど自分を高く売り込んだ人が、最後に勝つんです。
さて、では次回までに「あなた印の旗」を明確にして、それを100回くらい周りの人たちに伝えておいてくださいね。
周りの人たちが、あなたを見る目が変わってきますよ、確実に。これが、「デキる人」に近づく大事な一歩なのです。
文・キャサリン門田 イラスト/六角橋ミカ