「チャンス」を思い違いしていませんか?

 また別の日にカウンセリングをしていたとき、Jさん(30代前半)の話を聞いて、「あれれ?」と感じた一言がありました。

 「とっても興味があるんですけど、ちゃんとできるか、ちゃんと付いて行けるかどうか不安なんです」

 何か、とてつもなく興味関心を引かれるものがある。それに申し込みたい! という気持ちは強い。

 なのに、前進することを拒み、後ろに引き戻そうとする感情がある。それが、「ちゃんとできるかどうか自信がない」「付いて行けるかどうか不安」というもの。

 いずれも、無用な心配なんじゃないかと私は思います。

 そもそも、「ちゃんとできるか?」って何でしょう? 赤の他人から、あなたがどう思われようと、「あなたという人間の価値」には少しも関係ないことなんです。

 「付いて行けるかどうか不安」なんて余計なこと。そもそも、自分と他人を比較する発想がナンセンスです。世界中の人には、すべて個性があるのです。実力の程度も、何がどの程度できるのかも個性のうち。

 つまり、まるで無用な心配をして、とても興味があるものをムリヤリに諦めようとするなんて、もったいないと思いませんか?

 これが、物事のネガティブな面にばかり意識を向けて、チャンスを手放してしまうことの具体例の一つ。

 言葉の通りに「とても興味がある」なら、すぐに申し込んで、その権利を確保すればいいんです。