「何を着ても許される」時期を過ぎ、30歳を迎える頃に、ふとクローゼットで迷ってしまうことはありませんか? 仕事服として何を選び、どう着たらいいのか――というオフィスファッションの疑問は、働く女性にとって身近な問題です。30歳になったら一度じっくり考えたい「自分らしい仕事服」の見つけ方を、人気パーソナルスタイリストのみなみ佳菜さんに教わる集中連載。第6回・第7回はチャンスを引き寄せる装いに欠かせない「フォーカジランク」と「TPPO」について詳しく聞きました。

 第5回までの記事で、自分らしい仕事服を見つけるための条件が「似合う色を知る」「体形のチャームポイントを活かす」、そして「性格の魅力を表す」というポイントにあることを交えてお伝えしてきました。特に、実際に服を変えることで“人生の転機”を呼び寄せた3人の女性たちのエピソードは、読者の皆さんからとっても反響をいただいたようです! ありがとうございます。


 装いの効果を実感していただいたところで「理論編」に戻りまして、今日から誰でも実践いただけるテクニックを2つ、お伝えします。

 一つ目はクローゼット構築に欠かせない視点、「フォーカジランク」という考え方です。

ワードローブの中身、偏っていませんか?

 私は日々、お客様のご自宅にお伺いしてクローゼットを拝見しながら、「足すべき服、サヨナラしていい服」の取捨選択のお手伝いをしています。

 初めてご相談に見える方のほとんどが陥っているのが“ワードローブの偏り”です。

あなたのワードローブは偏っていない? (C)PIXTA
あなたのワードローブは偏っていない? (C)PIXTA

 似たような素材のモノトーンのカーディガンが5着もあるのに、ジャケットが1着しかない。パーティーにぴったりの“主役級”のワンピースがズラリと並んでいるけれど、普段のオフィスワークに重宝しそうなベーシックなブラウスが1枚もない――。そんなアンバランスなクローゼットを数えきれないほど見てきました。

 ご本人にとっては「なんとなく気に入った服を買い集めてきたら自然とこうなった」という意識なので、偏りには無自覚なことも。私が指摘すると「たしかに…そうですね。だから、こんなに服があるのに着る服に困るんだ!」と納得する方、よーくいらっしゃいます。

 そこで、今後のお買い物計画を立てる上で必須となる知識として、私が必ずお伝えしているのが「フォーマル&カジュアルランク」、略して「フォーカジランク」です!