これまで4年にわたって日経ウーマンオンラインで恋愛の悩みに答えてきた、恋バナ収集ユニット・桃山商事の清田隆之さんと森田雄飛さん。人気の本連載「で、私の彼氏はどこにいるの?」を中心に、選りすぐりの19本を大幅に加筆修正して収録した新刊「生き抜くための恋愛相談」の発売を記念し、働く女性が抱える「恋愛の4大お悩みジャンル」について解決法を探ってもらいました。前編となる今回は、「なんで私じゃダメなの?」「本当にこの人でいいのかな?」がテーマです。

悩んでいるのは、真剣に考えている証拠

――ズバリ、今回の新刊はどんな人に向けた本ですか?

清田 基本的には、アラサーの独身女性からの悩みに答えている本です。4年間この連載で読者と向き合って見えてきたのは、彼女たちの真面目な人物像です。例えばうまくいかないことがあったとき、「私に至らないところがあったのかな」とつい自責的に考え、自分を「間違っている側」に置いてしまう人が多いように感じます。

森田 真面目な人というのは、何にでも悩みがちの傾向がありますよね。ただ、悩むのは真剣に向き合っているからこそで、恋愛でも仕事でも同じです。それはつまり、「ちゃんと考えている」ということなんだと思います。

清田 ちゃんと考えているし、考えの中で沼にハマっている、という言い方もできるかもしれない。

まずは悩みの「現在地」を確認する

――そんな読者の悩みに、桃山商事さんはどう向き合ってきたのでしょうか?

森田 この本では「現在地」という言葉をよく使っているのですが、これは、相談者さんはいったい何にどう悩んでいるのかを明らかにするということです。

清田 悩み相談を送ってくれた本人は、自分の悩みを完全に把握しているわけではないと感じます。相談文をよく読んでみると、矛盾があったり、2つの悩みが入っていたりもする。だから、一旦それらを整理しないと話が前に進まない。

森田 そうやって相談文の読解から入っていくので、最初からズバッと言ったりすることはありません。それが桃山商事の回答スタイルの特徴かもしれない。我々は「片想いならこう動いたほうがよい」とか、「セフレという悩みはここに原因がある」といった「方程式」を持っているわけではないんです。というか、そんな方程式なんて存在しないだろうと考えているので、まずは現在地を共感と分析で明らかにしていくことに注力しています。

清田 たとえ最終的に「告白してみよう!」「別れたほうがいいのでは?」という結論になったとしても、現在地を共有してからでないと、単なるアドバイスの押しつけになってしまう。

森田 そもそも、「そんなのできたら初めからやってるよ、できないから悩んでんだよ」って話だしね。大事なのは、結論よりもそこへ至るまでのプロセスだというのが我々の考えです。

清田 こういったやり方でさまざまな恋愛相談と向き合ってきた結果見えてきたのが、女性たちの抱えているお悩みは4つのジャンルに大別できるのではないか、ということです。

――なるほど! それでは次のページから、「恋愛の4大お悩みジャンル」について、解説とアドバイスをお願いします。