髪型や服装で作る「重なる部分」

清田 例えば、僕のこの髪型です。自分の中では、「重なる部分」をうまく見つけることができたと思っています。まず色ですが、本心を言うと全部金髪にしたいくらいなのですが、そこまで振り切ってしまうと怖い印象になりますよね。つまり「周りから見た自分の印象」とのギャップが大きくなってしまいます。そこで折衷案として部分金髪にしています。それと、前髪もぱっつんにして、おかっぱ頭みたいにしています。当初、自分としては少しやり過ぎかなとドキドキしましたが、「丸い」「弱そう」「怖くない」といった僕の印象とこの髪型のイメージにズレが少なかったためか、周囲の評判も上々です(逆に、イケメン風のゆるパーマをかけたときは「松ぼっくりみたいで変だ」とdisられました)。

あざといコンセプトで作られた部分金髪とぱっつんな前髪
あざといコンセプトで作られた部分金髪とぱっつんな前髪

――髪型一つでそこまで考えているとは、圧巻です。清田代表の中では、髪型を決める時から他人とのコミュニケーションが始まっているんですね。

清田 「ありたい自分」も担保されているので、別に無理をしているわけではないんです。服装を選ぶときも同様に、すごい派手な靴下を履いてるけどごく普通のジーンズ、カーディガンはレモン色だけどインナーはオーソドックスなボーダーといった具合に、バランスを考えています。これは、自分が好きなものといわゆるコンサバなものを織り交ぜればいいだけなので、誰にでも応用可能だと思います。もちろん読者のみなさんの中には、僕とは反対に「もともとコンサバなものが好き」という方もいらっしゃるかもしれませんが、その場合でも基本的な考え方は同じです。「周りから見た自分の印象」と「ありたい自分」の重なりを見付けていく過程で、何と何を織り交ぜればいいのかが見えてくるはずです。

――なるほど。一つ目のポイントについてはよく分かりました。それでは、二つ目のポイントについて教えてください。

清田 これまでの話と密接に結び付いてはいるのですが、もう一つはナメられないことです。