たどり着いた覚悟

 しかも慶子さんは反省の果てに、もうこれ以上考えても仕方ないのかもという禅的な境地にたどり着きつつあります。相談文の「付き合えないときは付き合えない」という悟りを感じさせる言葉の裏側には、自分はどこまで行っても自分なのだからという覚悟が垣間見えます。これは明確な自己肯定とも言えるでしょう。

付き合えないときは付き合えない (C) PIXTA
付き合えないときは付き合えない (C) PIXTA

 桃山商事の活動を通じて悩める女性の話を聞いていると、恋愛と誠実に向き合う人ほど、失恋の後で自分のbeingを責める傾向が強いように感じます。この時、「自分が悪い」という自己否定が、なぜフラれたのかという問いに対するその人の“答え”になっています。

 それに対してdoingを巡る“ひとり反省会”は、答え合わせができないためにその最中はムダで「意味がない」と感じられるかもしれませんが、最終的には「自分は自分」という覚悟と自己肯定感を得ることができます。次の恋に、これ以上役立つものはないのではないでしょうか。「ちょうどいい反省の仕方を教えて!」という慶子さんのご質問に対しては、「ムダなくらいがちょうどいい」と自信を持ってお答えしたいと思います。

 読者のみなさんのなかにも、失恋後につい自責方向に進んでしまう方がいらっしゃるかもしれません。そんな方にとって慶子さんの“ひとり反省会”は、優れたロールモデルになるのではないかと思います。もちろん、必ずしも一人で反省する必要はありません。お友達とおいしいご飯を食べながら、doingを巡って盛り上がるのも一興ではないでしょうか。

回答/清田代表&森田専務 文/森田専務

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