足のにおいを防ぐには「靴は1日履いたら3日休ませる」

 ライオンヘルスケアマイスターの山岸理恵子さんに足のにおいの対策法を伺いました。人によってにおいにバリエーションがある体臭に比べると、足のにおいは共通して、多くの人がツンとしたようなにおいがするそうです。雑菌が足の汗や角質などを分解するときに発生する「イソ吉草酸」という物質がにおいの正体です。

 足臭を防ぐポイントは「雑菌が好む状態をつくらない」ということ。具体的に解説していきます!

(1)足を清潔に保つ
入浴時には、足裏全体と、足の指の間や爪の周りもよく洗い、バスマットで指の間まで水気をしっかり拭き取るのがコツ。じめじめとしたままだと、菌が増えやすくなります。また、古い角質は細菌のエサに。定期的な角質ケアもにおい軽減に有効です。

(2)靴内の通気性をよくする
足裏はエクリン腺が多くムレやすいので、通気性のいい靴を履きましょう。合皮やエナメルなどに比べると、本物の革は通気性がよくおすすめ。中敷を敷いたり、吸湿性・放湿性の高い靴下を履いたりして、汗を吸わせるのも効果的。足汗の量が多い人は、替えの靴下を持ち歩くといいでしょう。

(3)靴は1日履いたら3日干す
靴には足から移った雑菌が付着しています。同じ靴を続けて履くと、靴に染み込んだ汗や雑菌が十分乾かないうちにまた履くことになり、においの原因に。

 下の画像は、「靴をこまめに履き替える人」と、「同じ靴を連続履きすることが多い人」の、ブーツ着用後のソックスから検出された細菌を比較したもの。

Aさん(靴をこまめに履き替える人)
ロングブーツを半日着用後、ソックスから検出された菌のコロニー
写真/ライオン提供
写真/ライオン提供

Bさん(同じ靴を1週間連続で履いている人)
ショートブーツを半日着用後、ソックスから検出された菌のコロニー
写真/ライオン提供
写真/ライオン提供

 菌の数の差は歴然でした! 菌の数が多かったBさんの足からはツンとしたにおいも発生していたそうです。靴をこまめに履き替える人のほうが、菌もにおいも少ないことが分かります。

 特に、通気性がほとんどゼロのレインブーツだと、さらに雑菌が繁殖しやすい環境になるので注意が必要です。

 靴は1日履いたら、3日間陰干しをすることで菌の増殖を抑えることができます。3足くらいの靴をローテーションで履くようにするとにおい予防になります。

写真/ライオン提供
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