においや汗の基本知識をお届けしてきた「働く女性のにおい研究会」。いよいよ今回から実践編です。制汗・デオドラント剤の効果的な使い方をお届けします。

【働く女性の汗とにおい研究会】
1.私の汗は臭う? ワキガ体質か分かるチェックリスト
2.世代臭、30代は要注意 ストレスで脂臭女子に?
3.多汗症かも? 女性の平均ワキ汗量と汗じみ危険行動
4.ここがワキ汗多出ゾーン 制汗剤を塗る「正しい場所」(今回はここ)

ワキ汗が多く出る要注意ゾーンとは?

 読者の皆さんは、ワキ用のデオドラント剤をどこに塗っていますか? ワキの中央部(くぼみ)あたりに、くるくると塗っている人が多いのでは? ライオン ヘルスケアマイスターの山岸理恵子さんによると、

 「実はワキのエクリン腺は、中央部だけでなく、腕側のほうにも分布しています。この部分をしっかりカバーしつつ、ワキのくぼみの2~3cm外側まで塗っておくと、制汗剤の効果をより発揮させることができます」

ワキのくぼみより一回り大きく塗るべし

ワキのくぼみの2~3cm外側まで塗っておくと安心 (C) PIXTA
ワキのくぼみの2~3cm外側まで塗っておくと安心 (C) PIXTA

 ワキのくぼみだけに塗りがちですが、それよりもさらに広い範囲まで塗った方がいいんですね!

じか塗り、パウダー、シート…タイプ別特徴と使用場面

 デオドラント剤は、どんなメカニズムで、においを抑えるのでしょうか?

 「制汗・デオドラント剤は、部位ごとに異なるにおいの発生原因に合わせて開発されています。メーカーごとにアプローチは異なりますが、主に、汗を抑えたり、皮脂を吸収したりする成分や殺菌成分、当社の場合は、においを分解・中和して臭わない物質に変える機能をも搭載した製品もあります」(山岸さん)

 「においを出さないようにする」「出てしまったにおいを分解する」2つのアプローチでにおいを抑えているそうです。

 スプレー、スティック、ロールオンなど、デオドラント剤の剤型はいろいろですが、それぞれの特徴と、オススメの使用場面があるので、賢く使い分けたいですね。

パウダースプレータイプ
すぐに服が着られるので、手軽に使える。ひんやりとした清涼感を好む人に。

ウオータータイプ
化粧水感覚で使え、シャワーで洗い流したような清涼感が特徴。逆さにしても使えるスプレータイプの製品もあり、背中にもスプレーしやすい。シャワーを浴びる時間がないとき、スポーツの後など、全身をさっぱりさせたいときに。

シートタイプ
かいてしまった汗やにおいを拭き取ることができるので、においの原因を除去できる。携帯しやすい。

ロールオンタイプ
直塗りで密着性に優れ、においや汗を抑える効果が高い。長時間におい対策をしたい人、パウダースプレーの粉舞いが苦手な人にも。

スティックタイプ
直塗りで密着性が高い。ひんやりしないので冬場も使いやすく、すぐに服が着られる。