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いつまで働けばいい? 74歳まで働ける人生の描き方(3/3)

2017年8月22日

いつか訪れる「定年」を意識して、自分のキャリアをつくる

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50歳で大学院入学、学び直したことで人生が広がった

 さて、では、最後に、私自身がどんな準備をしているかをお話ししましょう。

 私は、日経WOMAN編集長からひとつ上の職位である局長に昇進した50歳のときに受験をして、法政大学大学院経営学研究科修士課程に入学しました。いつかは大学院に行きたい、学び直したいというのは私の夢だったのです。

 私は編集長だった40代の半ばで自分の人生のミッションを定めました。なぜなら、「ウーマン・オブ・ザ・イヤー」の受賞者の共通項が自分のミッションを持っていることだったからです。

 「社会の課題を解決したい」「会社の事業で社会をよりよく変えたい」……皆さん、自分のためではなく、「誰かのために」というミッションを持ち、それについて熱く語っていました。それに感激して私も自分のミッションを持とうと思ったのです。そして、「働く女性の笑顔を増やす」「働く女性が生きやすい、働きやすい社会づくりに貢献する」ということを自分のミッションに決めました。

 そもそもマスコミに入ったのも、「女性が生きにくい社会を変えたい」ということが動機でしたから、10代の頃とあまり変わっていませんでしたね。それを言語化し、自分の人生のミッションにしました。編集長だった当時はそれを媒体ミッションとして編集部で共有したりもしました。

 そのミッションを実現するために必要だと思ったのが「キャリアに関する理論を体系的に学ぶこと」だったのです。いつかは大学院に行って学び直したい。学術的な研究もしてみたい。でも編集長だと毎月締め切りがあって難しい……。そのときに思いがけなく昇格して夜が比較的自由になったので大学院受験を決意しました。

 合格した私のところにその後「入学式のご案内」が届きました。そのハガキを握りしめて会場の武道館に向かいました。どう見ても新入生の親なので係の人からは「保護者席は2階です」と言われたりしましたが、私はアリーナのど真ん中に座りました。周りは自分の子どもよりも若い学生たちです(たぶん彼らはギョッとしたと思います)。

 そこで私は若い学生たちと一緒に来賓の祝辞を聞きました。「皆さんの前には洋々たる未来が待っています。希望と可能性が満ちあふれています」―そのような言葉をそのまま自分へのメッセージとして受け止めました。なぜなら私は50歳でしたが、自分のミッションを抱き、あと4半世紀くらい(いや30年くらい?)働こうと思い、そのために学ぼうと思っていたからです。

 2年間の大学院生活、仕事と研究の両立は大変でしたが、そこで得た学び、ご指導いただいた先生や仲間との絆は一生の宝物です。大学院修了後もいくつかの学会に所属して論文を発表したり、学術誌に投稿したり、細々とではありますが、アカデミアでの活動もしています。50歳の時点で学び直さなかったら、今の自分はなかった、あのとき決意してよかったなと思います。

後悔のない人生を歩むために… (C) PIXTA

 よくいわれることでありますが、始めるのに遅過ぎることなんて何もありません。何かやろうとするときに、「もう自分は○○歳だから無理」「もう若くないのだから」と年齢を理由に諦めてしまう女性がいるとしたら絶対にもったいないことです。自分の人生を諦めて自分の可能性に自分自身で蓋をしてしまうことが一番怖いことだなと思います。女性のキャリアにとって一番の敵はそういう考え方なのかもしれません。

 この連載の初回でお伝えしたように、女性にとって今は千載一遇のチャンスです。その機会をきちんと捉えて、自分のキャリアは自分の手で切り開く! という考えで歩んでいただきたいと思います。そのためにこの連載や私の書籍がお役に立てればこんなにうれしいことはありません。皆様のご多幸と成功をお祈りしてこの連載を終了します。読んでいただき、ありがとうございました。

文/麓幸子 写真/PIXTA


「仕事も私生活もなぜかうまくいく
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 著者:麓 幸子
 出版社:日経BP社

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Profile
麓幸子
麓 幸子(ふもと・さちこ)
日経BP総研マーケティング戦略研究所長
日経BP社執行役員。1984年筑波大学卒業。同年日経BP入社。88年日経ウーマンの創刊メンバーとなる。2006年日経ウーマン編集長。12年ビズライフ局長。14年日経BPヒット総合研究所長・執行役員。15年日経BP総合研究所副所長。16年日経BPヒット総合研究所長を経て現職。法政大学大学院経営学研究科修士課程修了。内閣府研究企画委員などを歴任。筑波大学非常勤講師。一男一女の母。著書に『女性活躍の教科書』『就活生の親が今、知っておくべきこと』など多数
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