会社を通して加入する「企業型」

 確定拠出年金には、会社員がお勤め先を通して加入する企業型と、自営業者などが金融機関を通して加入する個人型があります。

 企業型は退職金制度の一つとして、比較的規模の大きな会社を中心に導入されています。原則として全従業員(細かな加入対象は企業によって異なります)が加入する仕組みで、加入者は全国で500万人を超えています。積み立てるお金のことを掛金といいますが、これは会社が負担するのが基本です。このためご自身が企業型に加入している自覚がない人もいるかもしれませんが、もし加入していれば、入社した時、あるいは会社が企業型確定拠出年金制度を導入した時には必ず説明があったはずです。または、年に2回、「残高のお知らせ」や「お取引状況のお知らせ」などのタイトルが付いた運用レポートが届きますので、それで確認できます。

 掛金額は勤続年数や職位などに応じて会社が定めます。月額5万5000円、年額66万円が上限です。会社が負担する以外に自己負担で掛金額を上乗せできる「マッチング拠出」制度を導入している会社もあります。

 企業型を導入している会社の中には、「選択制」といって、会社が従業員に支給するお金を確定拠出年金に積み立てるか、あるいは「前払退職金」という形で給与とともに受け取るかを選ぶ仕組みにしているところもあります。