お金を貯めることが最大の目的になって、「貯蓄疲れ」していませんか? 働く女性の相談を受けることが多いFPの加藤梨里さんが、これまで受けた相談を紹介しながら、お金やライフプランの課題を解決していく「お金が増える!使い方講座」連載。第7回の今回は、クレジットカードの選び方について。どのカードを持つべきか、銘柄までハッキリお伝えします。

クレカの持ちすぎで借金地獄?

 こんにちは。ファイナンシャルプランナーの加藤梨里です。早いもので夏休みシーズンも終わり、もう秋の行楽が待ち遠しい季節ですね。夏のバーゲンやレジャーでお金を使った人は、そろそろ心を入れ替えて節約せねば、と思っているかもしれません。

 節約をするときにぜひチェックしたいのが、クレジットカードです。

 コツコツとがんばらなくても手軽にできる節約のひとつが、クレジットカード払いでポイントを貯める方法。でも、さまざまなクレジットカードのうちどれを選べばよいのかわからないという声をよく聞きます。あれもこれもポイントを貯めようと、何枚もクレジットカードを持つと、逆にムダ遣いの元凶になってしまいます。

 以前、家計相談に訪れたある女性は、クレジットカードの返済残高が50万円以上あり、なかなか減らないと嘆いていました。38歳で上場企業に勤め、手取り月収は30万円を超えていたのですが、毎月毎月、ただカードの返済に消えていくだけだというのです。

 彼女のお財布のカード入れには、はちきれんばかりにクレジットカードが詰め込まれていました。その数なんと20枚以上。あちこちのカードでお買い物をしているうちに、返済残高がどんどん膨れ上がってしまったようです。

 それだけたくさんのカードを持ち歩いていたのは、スーパー、コンビニ、電車などでそれぞれポイント還元率が高くなるものを使い分けていたためでした。それならずいぶんポイントを活用していると思いきや、「どのカードに何ポイント貯まっているかよくわからないうちに、いつも有効期限が切れちゃう」というのです。おトクなはずのポイントのために、彼女は借金を抱え、挙句にポイントはまったく貯まらなかったのです。

 こんなエピソードをお話すると、「クレジットカードは怖いからもう持たない!」と思うかもしれません。でも、上手に使う方法ももちろんあります。次のページからは、その方法について詳しく見て行きましょう。