こんにちは。ファイナンシャルプランナー(FP)の加藤梨里です。私は、くらしとお金についてのご相談、セミナー、記事を通して、お悩みを解決したり、夢や目標に近づくきっかけを提供したりする仕事をしています。そこでこの連載では、過去に働く女性から受けたご相談を紹介しながら、働く女性ならではのお金やライフプランの課題を解決していきます。第2回の今回は、セールでのお買い物について考えていきたいと思います。

セールはおトク! でも高額なムダ遣いの元凶に

 7月は夏のバーゲンセールの季節。お店に掲げられた”SALE”の文字を見ると、心が躍りますよね? 吸い寄せられるようにお店に入ってしまう……という人もいるのでは?(私もそうです!)

 セールの時は割引されている分、モノを安く買えますが、一歩間違えると無駄遣いの元凶にもなります

 今では皆さんのお金のご相談を受けている私ですが、実は社会人1年目のとき、夏のセールで洋服を20枚近く買い、10万円以上使ってしまったことがあります。当時のボーナスはかなり少額だったにもかかわらず、まとまった収入が入ったことでなんだかリッチな気分になったのでしょう。また、「50%オフなら洋服を2枚買っても1枚分の値段だから……」と気が大きくなり、セール会場で渡されるビニール袋に、気に入った洋服を4枚、5枚と放り込んでいくうちに、金銭感覚がマヒしてしまったのを覚えています。

 当時は自炊をし、ランチにはお弁当を持参してコツコツと節約に励んでいました。しかし、たった1度のお買い物で、数ヶ月にわたって節約した3倍以上のお金を使ってしまいました。

節約好きはセールでムダ遣いをしやすい?

 私も含めて、節約が好きな人はセールでムダ遣いをしやすいと思います。それは、おトクなものに目がない分、セールになると「今のうちに買っておかなきゃ」とまとめ買いをしがちだからです。それであれば、はじめから本当に必要なものだけを定価で買う方が、お金を貯めるうえで有利です

 また、いつもコツコツと節約している分、セールの時には自分にごほうびをあげることがありますが、日頃の節約疲れが出て、ごほうびの額を過剰に高くしてしまうのもあるでしょう。節約はもちろん良いことですが、その意識が高い人こそ、セールの罠にはまらないように注意したいですね。