インターネットサービスや格安スマホ、アプリなどを個人向け・企業向けに提供するビッグローブ。広報に異動して1年目の時田真奈さんに、仕事での発見や驚き、魅力をお聞きしました。

時田真奈さん(32歳)
ビッグローブ 経営企画本部経営企画部 コーポレートコミュニケーショングループ。大学卒業後、KDDIに入社。8年にわたってサービス企画に携わり、スポーツ団体とのコラボレーション事業やヘルスケア事業の立ち上げと運営に関わる。2017年4月にビッグローブに出向、女性向けウェブメディア「BIGLOBE Beauty」の運営を担当。18年4月から広報を担当。
ビッグローブ コーポレートコミュニケーショングループの時田真奈さん。広報チーム3人で全社を担当
ビッグローブ コーポレートコミュニケーショングループの時田真奈さん。広報チーム3人で全社を担当

 通信大手のKDDIとグループ会社ビッグローブでキャリアを積み、10年目にして広報部門に異動となった時田真奈さん。これまでの業務経験を踏まえて、広報の仕事をどのように捉えているのでしょうか。

 まず、強烈な印象を受けたのが異動直後に行った記者発表会だったといいます。

 「企業向けの新製品で、通信機能を持つ専用機器の発表会でした。社内に40人ほどの記者さんを招いて行いました。記者発表や記者会見は広報が取り仕切ると理解はしていましたが、実際には事細かな部分まですべて広報が担当していると知り、とても驚きました」

 プレスリリースや資料の作成、マスコミへの連絡はもちろん、会場の詳細なレイアウト作り、机の上に何を置くか、モニターの接続テストまで。広報担当の社員3人が総出で準備します。通常の記者発表や会見の準備は2カ月ほど前から、大規模なものになると数カ月前から準備を始めます。

立場が変わり、視点も180度変わった

 広報の仕事の一つに、プレスリリースの作成があります。新商品の発売や会社の体制変更などのニュースを対外的に発信するものですが、時田さんは実は広報職になる前に、プレスリリースに関わった経験があったそうです。

 「自宅で血液検査ができるサービスなどヘルスケア関連事業を担当していた際に、リリース原稿を何度か書きました。サービス担当者としては、そのサービスの機能についてどんどんメディアへ発表してほしいと思っていました。しかし、広報はすべてを取り上げるわけにはいきませんし、すべてを平等にリリースすることもできません。日々生まれるさまざまなニュースの中で今発信すべきものはどれなのか、メディアを通じて伝える客観的価値があるか、判断を迫られることになります」

 今は、その時とは180度違う立場になったわけです。「両方の気持ちが分かるので、もどかしい思いをすることもありますが、意識と視点の切り替えが大事だと思います」