青山 最初の文字よりも、ずっと丁寧で落ち着いた印象の文字になりましたね。あとは、ペンの持ち方を改善してみると、さらに書きやすくなると思いますよ。

山崎 ペンの持ち方ですか。あまり意識したことがありませんでした。

青山 山崎さんの持ち方を拝見すると、親指を突き出してペンを握り込んでいます。この持ち方ではペン先の動きが制限され、止めたり、払ったりといったしなやかな動きが出にくいんです。

山崎 どのように持てば良いのでしょうか。

青山 親指・人差し指・中指の先で三角形をつくるようにペンを持ってみてください。そのままペン先を紙につけ、人差し指の第二関節と第三関節の間あたりにペン軸がくるようにします。この持ち方だと指の可動域が広がって、ペン先をコントロールしやすくなります。

これが正しい持ち方
これが正しい持ち方

山崎 指を曲げ伸ばししやすくて、なめらかに線を書けるようになりました。

青山 すばらしい。文字を書くときの指の動きは、スポーツや演技と同じでしなやかさが大切なんですよ。ちなみに、持ち方のクセにはいくつかのパターンがあります。山崎さんのように親指を突き出す持ち方のほか、小指を立てたり、親指を握り込んだりしている場合も、ペン先の動きが制限されてしまいますから、要注意ですね。

こんな持ち方はNG!
こんな持ち方はNG!

山崎 この持ち方で練習をして、状況に応じた文字を使いこなせるようになりたいと思います。

青山 そうですね。読み手のことを思いながら、山崎さんらしい美文字を書いてください。

山崎 はい! 今日はどうもありがとうございました。

青山 ありがとうございました。

文/西門和美 写真/稲垣純也

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