株主優待を始めたい女性へ具体的にアドバイス

講演では桐谷さんの新居の様子も紹介!
講演では桐谷さんの新居の様子も紹介!

 「株主優待の制度は昔からあったんですが、バブル崩壊後は人気が落ちた日本の株を買ってもらうために、特に優待を付ける会社が増えています。上場している約3600社のうち1300社あまりが株主優待をやっていますね。個人向けの商品を持っていない企業は、わざわざクオカードなどを購入して株主優待に充てていたり。最近は2~3万円から始められ、インターネットでも気軽に買えるので、主婦の方でハマっている人も少なくないようです。そんな人たちのブログや『会社四季報』を見れば、初めての人でもどんな優待株を買えばいいのか分かると思います」

 桐谷さんによると、優待目当ての株の「買い時」については、今はいろいろな知識が広まっていて、いつと断言することが難しいようですが、その会社の「株主優待権利確定日」の直後は少し値が下がるとのこと。また優待目当ての場合は、少額ずつ分散して複数銘柄を持つのが賢明で、配当と優待を合算した利回りが4%ほどある会社を選ぶのがおすすめだと教えてくれました。

保有数に左右されないプチ投資ほどお得

 最後に、桐谷さんは少額分散投資について語りました。「フランスの経済学社トマ・ピケティは、著書『21世紀の資本』の中で、今後も社会の格差は広がっていくと言っているんですね。そんな現代社会こそ、100万円でも1億円でも同じ内容の見返りを得られる優待株は、少額投資ほど高利回りになるという点でも貴重な存在になってくると思います。種をまいてゆっくりと収穫の時期を待つ、いわば“農業的”投資です。大儲けはできませんが堅実です。ぜひ値上がりは期待せず、余剰資金を使った少額分散投資から始めてみてください」(桐谷さん)

来場者との写真撮影を楽しむ桐谷さん
来場者との写真撮影を楽しむ桐谷さん

 最後は駆け足でしたが、終始笑い声が絶えず、終了後は記念撮影も行われるなど、大盛り上がりの講演でした。

文/氏家加奈子 写真/西田佳世