手取り年収270万円で、年100万円貯めています

――一人暮らしで、手取り収入が年270万円のうち、年間100万円貯めていると伺いました。

 「月に5万円を下ろし、日々の生活費はこの5万円に収めるようにしています。コンビニよりもスーパーを利用するようにし、外出時も交通費などをしっかり調べてから出掛けます。ちなみにICカードは、一定回数以上乗ると自動的に割引が効く私鉄グループのカードを使用し、支払いもクレジット払いにしてきっちりポイントを稼いでいます。

 他には、労力が少なくて継続効果がある節約法にこだわっています。定期的に行く美容院は、ホットペッパーで安いところを探しました。以前はカットとカラーで7000~8000円かかっていましたが、今は5000円代に収まっていて、仕上がりも満足です。

 服を買うときは、着回しの幅や肌触り、手入れのしやすさを重視します。気に入ったデザインでも毎回クリーニングに出す必要があるものや着心地が悪いものは、袖を通す機会が減り、結局は無駄ですよね。年間を通して着るキャミソールやカットソーを上手に活用することで、大がかりな衣替えが必要なくなりました。

 以前は実家住まいだったのですが、家に3万円を入れる以外は、遊びに行くときに使う程度で出費をできるだけ抑え、月に10万円以上を貯めるようにしていました。ボーナスは趣味の旅行に使う以外は全額貯蓄。その積み重ねで貯蓄が増えていきました。

 節約と貯蓄の習慣が身に付いているので、今後看護学校に通うことになって収入がなくなり、出費が大きく増える時期が来たとしても、お金に関してはあまり心配がないですね」

――投資も10年ほどしているそうですね。

 「10年ほど前に、尊敬する上司に『将来、役に立つよ』と勧められ、軽い気持ちで株を始めてみました。よく知っている企業や応援したい企業の株を余剰資金で購入しました。その後すぐリーマンショックが起き、株価が半分になった時も特に大きなショックはありませんでした。堅い会社であれば株価は必ず持ち直すと考えていたので。その後再びプラスに転じて、10万円の利益を出して売却できました。

 他にも、株で30万円、米ドル建てMMFで10万円、ビットコインで20万円程度の利益を出しました。失敗もありますが、実際にチャレンジしてみることが大事だと感じています。日経WOMANの誌面を見て、月1万円で個人型確定拠出年金(iDeCo)も始めました。

 早くから投資に慣れておけば、自分の資産が減ることをどのくらいまで許容できるかが分かる点もいいですね。老後に退職金で投資をして失敗するリスクも減ると思うので、『将来、役に立つよ』という上司の言葉が今すごくよく分かります」