「のび太系男子」のトリセツ【職場編】

 あなたの上司や先輩に、友人に、なんなら交際相手に、「のび太系男子」はたくさんいますが、彼らは結構な困ったちゃん。なぜかというと、以下のような面倒臭い資質を備えている可能性が高いからです。

・責任を負うのを嫌がる
・ガツガツした競争を嫌う
・ハングリー精神や向上心に欠ける
・ダメな自分をさらけ出すことは恥ではなく、誠実さの証しだと思っている
・女性には母性を求め、本能に基づいて甘える
・結婚や家庭づくりには後ろ向き
・女性抜きの「男だけ」でつるむことが楽しい
・誠実に生きていればいつか幸せが訪れると思っている

 悪口に聞こえてしまったでしょうか? でも、平和主義に根差した彼らの心の優しさは保証付き。競争や責任を避け、大人になっても自分が傷つくことを恐れた結果、行き着いた先がこの優しさなのです。そして、彼らは必ずしも仕事ができないわけでもありません。彼らとうまく付き合うことができれば、あなたの仕事効率やQOLはぐっと上がるでしょう。

 一方で、彼らは精神的に未熟な「オトナコドモ」とも言えます。心のどこかで、「自分をさらけ出しさえすれば、誰か(ドラえもん)が助けてくれるし、誠実に生きてさえいればいつか最良のパートナー(しずかちゃん)と結ばれる」という人生観を抱いている部分があります。

 「のび太系男子」に面と向かって褒めると、コミュニケーションがスムーズになるのが多いことは覚えておいてください。相手がアラフォーのオヤジでも、うだつの上がらない先輩でも、かい性なしの彼氏でも、とにかく褒めればうまくいきます。

 決して「こう扱っておけばいいんでしょ」という、「のび太系男子」をなめた安直なハウツーをお教えしたいわけではありません。ですが、あえてここでは、「のび太系男子」度が高いと自負する筆者セレクトによる、「のび太系男子」が言われてうれしいキラーフレーズをいくつか紹介させてください。

 職場なら、「さっきのプレゼン、△△さんのあの言葉が決め手になりましたね!」「△△さんって、字がきれいですね!」「先方の担当に絶対気に入られてますよ!」など。映画や小説などの知識を語って「すごい、よく知ってますね」と笑顔で返されたり、渾身の自虐ネタに「面白ーい」と手をたたかれたら、つい喜んでしまいます。過去のつらい体験を語ったときに「よく乗り越えましたね」と言ってもらったり、Facebookの投稿に「いいね」が押された日には、天にも昇る気持ちです。

 そうすれば、「のび太系男子」はあなたのために粉骨砕身、働きますし、尽くします。毎年春の「映画版ドラえもん」でだけ大活躍するのび太のように、普段以上にポテンシャルを発揮することでしょう。