「OL」や「キャリアウーマン」、「バリキャリ」、「ゆるキャリ」……。女性の社会進出が進むにつれて、働く女性はさまざまな言葉でくくられてきました。しかし今、「どれも自分にはしっくりこない」と感じている女性が増えています。それもそのはず。専門家によると、生き方が多様化し、働く女性は7種類ものクラスター(集団)に分類されるというのです。

 そこで今回は、働く女性を徹底的に分析している「博報堂キャリジョ研」を取材。「博報堂キャリジョ研」は、広告会社・博報堂、博報堂DYメディアパートナーズに所属する女性社員が、働く女性、特に子どものいない女性について研究するために集まった社内プロジェクトです。

 働く女性のかばんの中身や結婚観などをもとに研究員が分析したクラスターとは、一体どのようなものなのでしょうか? それぞれの特徴をお伝えします。

「恋愛よりも○○が大事!」 女性たちが優先するものとは?

 そもそも「キャリジョ」とは、キャリア(職業)を持ち、お金と時間を自分のために使いやすく、かつ子どものいない女性のこと。そんなキャリジョを研究しているのが、「博報堂キャリジョ研」です。キャリジョ研では、有識者へのヒアリング、女子会形式の定性調査や、インターネットによる定量調査などを通じて、働く女性を徹底的に分析。その結果、多くの女性に当てはまる特徴が浮かび上がってきたそうです。

1.恋愛よりも大切なものがある!

 2014年の調査と比較すると、2017年の調査結果では、預貯金、美容、ファッション、投資、アンチエイジングなどのテーマの中から興味関心があることとして、「恋愛」を選ぶ人が3%減ったそう。また、恋人を探していない人や恋愛する気がない人は全体の4割程度を占めているとか。恋愛に対する意欲・意識が低下しているようです。

2.居心地のよいSNS上のコミュニティー

 インスタグラムやツイッター、フェイスブックなど、SNSの台頭によってコミュニティーを作りやすくなった今、同じ嗜好を持つ人々の輪は急速に拡大しています。そのため、自分の理解者がいつでも身近に感じられる状況に。かつては恋人に話していた悩み事も、SNSを通じて解決できるようになりました。

「恋愛の優先順位は低いです。ちょっとした悩み事ならSNSで解決します」 (C)PIXTA
「恋愛の優先順位は低いです。ちょっとした悩み事ならSNSで解決します」 (C)PIXTA

3.趣味や仕事が楽し過ぎる!

 若い女性にとって、恋愛が何よりの楽しみとされた時代もありました。しかし、現代を生きる女性たちのスケジュールは趣味や仕事の予定でぎっしりということも。恋愛や結婚はあくまで「いつかしたいこと」の一つであり、優先順位は下降気味。付き合っている男性にプロポーズをされても、「今は結婚よりも趣味や仕事が大切だ」と言って、女性が断るケースもあるようです。

4.プロジェクト化して効率よく恋愛を進める

 5~6年前に海外で広まり、現在日本でも人気を集めている婚活アプリ。自分で条件を設定し、効率よく理想の相手を探せるため、平日に急いで仕事を終わらせて合コンに行く必要はありません。コストパフォーマンスやタイムパフォーマンスを重視する女性から支持を得て急速に広まりました。

 また、キャリジョ研では、膨大なデータをもとに働く女性を7つのクラスターに分析。早速、1つ1つ見ていきましょう。

働く女性を7つのクラスターに分類 次ページからそれぞれの特徴を一挙紹介します!
働く女性を7つのクラスターに分類 次ページからそれぞれの特徴を一挙紹介します!