Cさん 私はとにかく、理不尽なことで怒らないでほしいですかね。家族の一人が理不尽なことで怒り出すと、家庭全体の空気が悪くなるので……。できれば、子どもを諭すことができる人がいいです。

Dさん 私もAさんが言ったように、子どもと一緒に遊んだり、ご飯を食べたりする時間を大切にしてほしいです。あとは、共働きで子育てをしていた場合に、私が「今日は友達とご飯を食べたい」と言ったら、代わりに保育園の迎えに行ってくれる人がいいです。子育てを全部私に任せきりにするんじゃなくて、私の息抜きをちゃんと尊重してくれる人。そういう優しさを持った人だとうれしいですね。

Bさん あとは、近くにお互いの親がいない場合、夫婦二人だけで働きながら子育てをするのは大変だと思います。だから、ある程度の年収が確保できていれば、「代行サービス」を利用するのも手だな、と思っています。まだまだ日本では普及していないですが、家事代行や病児保育、ベビーシッターなど、利用できるサービスは利用して、できるだけお互いの負担を軽くするのもいいと考えています。

既婚男性を見て思う「仕事ができる人=家事・育児ができる人」

――男性に「育休」は取ってほしいですか?

Aさん そうですね。会社にそういう制度があれば、24時間ずっと子どもと一緒に過ごすという体験をしてみてほしいですね。

Cさん 会社にそういう制度があるかどうかは、すごく大事ですよね。育休を取るとキャリアに影響するという会社もあるようですが、今の時代、そんなことで評価を下げる企業はよくないですよね。

Aさん そうですね。それに、育休を取ったことがキャリアに響くような働き方も夫にはしてほしくないですね。

Bさん 確かに。育休を取ってもキャリアを築ける人材であってほしいですよね。できる人は、きっと会社にとっても大切な人材だと思うので、育休は積極的に取ってほしい。周囲の既婚男性を見ていて思うのですが、仕事ができる人って、家事や育児にも積極的で、「やるのが当然」というスタンスなんですよね。だから、仕事への取り組み方がすてきだなと思える人は、きっと家事や育児への取り組み方も、同じようにすてきなんだろうなと思います。

――なるほど。「仕事への取り組み方=家事・育児への取り組み方」という見方ができるんですね。今、結婚観も女性の生き方もどんどん多様化していますし、女性一人ひとりが納得のいく人生を送れることを願っています! 貴重なご経験談をお聞かせくださり、本当にありがとうございました。

聞き手・文/青野梢 写真/PIXTA