こんにちは。ライターの大宮冬洋です。今回の「キャリア女子ラブストーリー」のインタビュー相手は、広告制作会社のディレクターを務める鈴木明美さん(仮名、37歳)です。都内の外資系ホテル内にあるレストランにアフタヌーンティーの予約を入れ、話を聞いています。

 仕事が立て込んでいるとタクシー帰りが続くほど忙しい日々を送っているという明美さん。一見すると学生のように若々しい和風美人です。「ホテルでアフタヌーンティーなんて久しぶり~。今日、来てよかった!」と素直に喜んでくれます。九州の実家では3人きょうだいの一番下として育ち、かわいがられキャラのようです。

事務職で入社、「どうしてもディレクターになりたい」

 明美さんは仕事に関しては自他ともに認めるがんばり屋。狭き門である広告業界には学生時代からアルバイトとして入り、現在の会社に新卒で入ったときは事務職として採用されました。どうしても広告制作に直接携わるディレクター職になりたい明美さんは、転職を決意した頃に社長から抜てきされて現在に至ります。

 「事務職の頃は10時出社で18時には退社できる生活でした。ディレクターになってからは、終電を逃すのが当たり前。ほぼ全員が会社に残っているんです。深夜2時頃にしゃぶしゃぶとかおすしを食べに行き、また仕事をして、朝焼けを見ながらタクシーで家に帰り、午前10時には出社。1週間ぐらい会社に寝泊まりしたこともありました。久しぶりに自宅を見たときにはなぜか泣けてしまいましたね」