腸に良い生活、月に1日から始めよう

 そもそも女性はホルモンの変化に影響を受けて腸の働きが乱れがち。エクオール産生菌がいる人はもちろん、いない人も、日頃から無数の腸内細菌がバランス良く活動できる環境を整えることが健康の土台になります。そのために、小林さんは生活の中で心がけたいポイントを教えてくれました。

●朝ご飯を食べる(体内時計をリセットし、自律神経のスイッチを入れることでホルモンの働きを良くする)
●朝起きたらコップ1杯の水や白湯を飲む
●起床時間を毎日同じにする(体内時計を維持)
●朝、日光を感じて起きる(電灯でもOK)
●定期的に運動する(ウォーキングやヨガはどんな年代の方にもオススメ)
●口角を上げる(笑顔には自律神経のバランスを改善する効果アリ。つくり笑顔でもOK)
●おなかいっぱい食べない
●食物繊維を摂る(1日20~25gが理想)

 「朝ご飯を食べたり日光を感じたりすることで体内時計がリセットされると、自律神経のスイッチが入って、それにともないホルモンの働きも良くなります。食生活では腸内の善玉菌が好む水溶性食物繊維を摂り、腸内を弱酸性に保ちましょう。でも、これらすべてを毎日、完ぺきに実践するのは大変。そんな人は、月に一度、腸に良い生活を心がけることから始めてみては」(小林さん)

こんな人にエクオールのサプリが役立つ

  講演の締めくくりには、日経ヘルス元編集長の西沢邦浩さんも参加。

 「腸の状態が悪いと、女性の健康に役立つエクオールをきちんとつくれない。女性が腸をケアすることや、大豆を摂取することは大切なんですね」(西沢さん)

 さらに西沢さんは、女性が健康的に働き続けるために、こんな提言も。

 「エクオール産生菌をもたない人や閉経した女性、ホルモンバランスを崩しがちな女性にとって助けになるエクオールですが、更年期症状の予防としても期待できるのではないでしょうか。閉経して2年間くらいが骨の減少率が高く、一気に骨量が低下してしまう傾向があります。『そろそろ閉経かな』という時期から摂取しておく手も。最近は大豆を乳酸菌で発酵させたエクオールのサプリも発売されているので、良い時代になりましたね」(西沢さん)

小林さんと、西沢邦弘・日経ヘルス元編集長
小林さんと、西沢邦弘・日経ヘルス元編集長

  一生を通じて女性の健康を左右するホルモンバランス。腸内環境と密接な関係があることを知って、その変化と上手に付き合っていきたいですね。

文/越智理奈 写真/木村輝

更年期ラボ
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