転職、育休、先輩のアドバイスなどがターニングポイントに

金澤さん:では、ターニングポイントをお聞かせください。

江浪さん:転職がターニングポイントでした。履歴書に「既婚、子供は3歳」と書くと書類選考で落ちてしまう。そんな状況だったので、今の会社の面接で、女性の執行役員から「成果を出してくれれば、働く時間は問題ではない」と言われ、涙が出るほどうれしく、絶対に結果を出そうというモチベーションになりました。

 とはいえ、息子が保育園児のときは毎日が戦争。短時間で効率を上げ、会社での存在価値を出すことに務めました。これが私の働き方のベースになっています。

寺井さん:阪神大震災はターニングポイントでした。「生きているうちに何かしたい!」と考え、直感でやりたいと思ったことはしよう、というのがポリシーです。

 旅行に行きたいし、英語も話したかったのでキャビンアテンダントになって、7年間働きました。機内で公認会計士のお客様に会った際、公認会計士は面白いと感じ、28歳から簿記3級の勉強を始め、30歳で試験に合格し、監査法人に入りました。キャリアが180度違うと言われますが、やりたいことを追い求めた結果なんです。

一木さん:ターニングポイントには育休が影響しています。主人の赴任で海外に行きましたが、私の育休が終わったので、主人より1年早く、子供を連れて帰国、復職したんです。

 職場は郵政公社になっていて環境は変わり、私自身は仕事の感覚がぼけていて浦島太郎状態でいると、半年経たないうちに民営化が決定。急に新会社の準備室に行くように言われて異動しました。当時、主人は海外、子供は小学1年と3歳だったので、初めて退職を覚悟しました。

 すると先輩が、「上司や同僚に、辞めないで、と言われるような仕事の仕方をしなさい」とアドバイスしてくれました。そこで、できることは積極的にアピールし、周囲にサポートをしてもらい、「すいません」「ありがとう」という感謝の気持ちを伝えながらやってきました。

大嶌さん:就職したとき、職場は男性ばかりで、キャリアを築いている女性はいなかったので、私には働き続ける女性のイメージはなかったんです。出産後も将来像がイメージできませんでした。そのとき、子供を2人持ちつつマネージャーに昇進する先輩から、「会社は、女性に男性と同じことを求めてマネージャーにするわけじゃないよ」と言われたんです。そこで、気負わずにバランスをとりながらやってきました。先輩の言葉がターニングポイントです。

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