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地域活性化は本当に良いこと?最年少80歳の集落の未来

2016年11月1日

常識は意味がない―活性化させて繁栄させれば、問題が解決に向かうのか

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起業家の奥田浩美さんが提案する、「会社を辞めないという選択」。会社に所属しているほうが、様々な人とつながりやすく、より大きく社会を変えられる可能性を秘めていると奥田さんは言います。あなたの強みを会社で生かすには? 会社を“使って”自分の夢をかなえるには? 書籍『会社を辞めないという選択―会社員として戦略的に生きていく』の中から、明日からすぐに仕事が好きになれる働き方を提案します。

最年少が80歳の限界集落

 2014年10月、株式会社たからのやまの事業の一環として「ITふれあいカフェ肝付」をオープンした現場が、どれほど厳しい現実に晒されているのかをお話ししたいと思います。

 鹿児島県肝属郡肝付町(きもつきぐんきもつきちょう)は、九州南端の大隅(おおすみ)半島に位置しています。人口は1万6536人、世帯数は8159世帯(※)。実はこの町には、人口の過半数が65歳以上という限界集落がいくつもあり、8戸11人の住民の100%が高齢者という地域もあります。

 そこでは、最年少(最年長ではありません!)のおばあちゃんはなんと80歳です。役場の福祉担当者が「おばあちゃん、迎えに行ってあげるからデイサービスに行きましょう」と声をかけても、「私が出掛けてしまったら、ここで一番元気な“若者”が不在になるので心配だし、そんな若いのにデイサービスなんて周りに笑われる」という返事がきます。

 似たような集落は肝付町の中に数キロごとに点在しているので、ケアワーカーさんたちは本当に苦労しています。もともと町がとても広く、車で東西の横断に最短で90分、南北に120分もかかる大きさなのですが、入り組んだ道を辿って高齢者だけの世帯を全戸回ると、車の走行距離は250キロ、丸1日かけても回り切れないといいます。高齢者全員の安否確認をするだけでも容易なことではないのです。そのため、非常に不便な場所には、各世帯にテレビ電話が導入されてやりとりができるようになり、状況は少し改善されています。

※2014年10月31日現在。住民基本台帳により集計し、肝付町役場が公表したデータによる

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Profile
奥田浩美
奥田浩美(おくだ・ひろみ)
インド国立ボンベイ大学(現州立ムンバイ大学)大学院社会福祉課程修了後、1989年に国際会議の企画運営会社に入社。1991年、ITに特化したイベントサポート事業を設立。2001年にウィズグループ、2013年にたからのやまを設立。2014年より、情報処理推進機構(IPA)の未踏IT人材発掘・育成事業の審査委員を務め、若い世代の新たなチャレンジを支援している。これまでに携わったITイベントの数は300以上。数億円規模のイベントをいくつも成功に導いている。著書に『会社を辞めないという選択 会社員として戦略的に生きていく』(日経BP社)、『人生は見切り発車でうまくいく』(総合法令出版)、『ワクワクすることだけ、やればいい!』(PHP研究所)がある。
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