あなたが昇っている軸はどれですか?

自分のポジションと達成度を測る3つの軸
[1]会社の中でどこまで高く昇れるのかという軸
[2]社外の交流会などに参加し、“他流試合”で自分の力を見極める軸
[3]自分や家族が基準となる幸せという軸

 日本企業も今は、かつてのような完全なヒエラルキーが存在するピラミッド型の組織ではなくなってきています。だから、「会社=競争社会」と言いながらみんなが昇ろうとしているその軸が、本当に正しいのかどうかを疑ってみることが大事です。

 もちろん、その競争が好きだし楽しいという人は、あえてその軸を否定する必要はまったくありません。ただ、そこで評価の基準となっているのはあくまで相対的に比べられているものなので、相手が自分より高い位置にいるときは、幸せを感じられなくなるという大きな弱点があります。

 自分がどんな軸を採用し、昇っていくのか。それを決めるのはけっして会社ではありません。あくまでもあなた自身です。

 また、自分の軸を決めるのは自分自身ですが、人は一人では完全ではありません。足りないものがたくさんあります。ですから自分一人で、世の中に影響を与えられるだけの行き届いたモノやサービスを送り出すのはどうしたって無理です。

 だからこその組織であり、チームなのです。自分に足りないところは、上司や先輩から指摘してもらう。モノやサービスのうちの30%は自分の知恵で作れるかもしれませんが、残り70%の知恵をどうやって人からもらうかを考えることが重要になってきます。

 私自身は、自分の先輩だけでなく、部下にもしょっちゅう聞いています。「私はまだ全然できていない気がするけれど、これでいいんだろうか。何が足りないんだろうか」と。