投資イベントに参加する女性が増加中

 投資というと、まだまだ「特別な人」が行うもの、自分とは関係ないものと考える人が多いのですが、コツコツ投資を実践する働く女性は確実に増えています。

コツコツ投資を始めている人、増えています (C)PIXTA
コツコツ投資を始めている人、増えています (C)PIXTA

 少し前になりますが、2017年7月8日に東京・渋谷のイベントスペース 東京カルチャーカルチャーで「インデックス投資ナイト」というイベントが開催されました。このイベントは個人投資家の有志が主催する、投資家による投資家のための手作りイベントで、毎年1回行われています。今年は投資信託についてブログを書いているブロガーさんたちの座談会が行われたり、経済評論家やアクティブ投信のファンドマネジャーなどの有識者が激論を交わしたりといった内容で、盛り上がりをみせました。

 参加者は投資を始めたばかりの初心者からベテラン投資家までさまざま。私はイベントがスタートした2009年から参加していますが、当初男性ばかりだった会場に女性の姿が目立つようになりました。

 家族が増えて資産運用を本格的に考えるようになった既婚女性や、老後に対する漠然とした不安から資金対策を検討しているシングル女性など、さまざまな女性の参加が増えています。会場で話した女性(30代・独身・会社員)は「投資を始めたばかりで、勉強のために参加した」と語っていました。

 第一部の座談会に参加したブロガーは4名で、比較的長く投資をしている経験者たち。そのうちの1名は女性で、「スバルママのおかねのはなし」というブログを書いているスバルさん(アラフォー、夫と子ども2人の4人暮らし、共働き)でした。スバルさんはインデックス投資の話をメインに、家事の時短やシンプルライフなどについても記事を書いています。

 スバルさんが投資をする目的は「リタイア後の資産を確保すること」。その手段としてリスク資産(株式に投資する投資信託)と無リスク資産(個人向け国債と預金)を1:1の割合で持つという運用方法を選んだそうです。

 そして、株式投資信託を運用する場所として利用しているのが企業型確定拠出年金(企業型DC)と、NISA(少額投資非課税制度)です。

 「家庭内では、私が夫にこういう投資をしたいとプレゼンをして、運用方法を決めている」というお話には会場内から「すごーい」という声が挙がりました。

 現在、NISA口座では、日本を除く世界の株式(先進国株と新興国株にまとめて投資できるもの)に投資できるインデックス投信を積み立てているそう。「これからも、試行錯誤しながら自分にしっくりくる資産形成を行っていきたい」とスバルさん。

 司会者から「会場にはまだ投資をしてない人が半分近くいますが、どうやって投資を勧めますか?」と問われると、

 「『投資』というと多くの人は引いてしまいます。友人やママ友に勧めるなら、まずは公的年金を補完するしくみ(iDeCo)があることを伝えて、その次の段階でインデックス投信の積み立ては楽だよ、というお話をすると思います」と答えていました。