iDeCoの口座選びは慎重に

 金融機関選びについても見ていきましょう。iDeCoを始めるには、iDeCo専用の口座を開く必要があります。利用できる金融機関は一つなので、慎重に選択しましょう。

【金融機関を選ぶポイント】
・口座管理手数料
・商品の品ぞろえ
・サービス内容

 分かりづらい点もあると思いますので、申込時にサービスをチェックしておくといいでしょう。忙しい方であれば、ネット完結型を選択し、相談事はコールセンターに問い合わせることもできますし、直接窓口で説明が聞けて口座開設の申込ができるところを選ぶこともできます。ネット完結型を選んで、相談はファイナンシャル・プランナーにする、という選択肢もあります。

口座の開設から受け取りまで、すべてネットで済む「ネット完結型」が主流です (C)PIXTA
口座の開設から受け取りまで、すべてネットで済む「ネット完結型」が主流です (C)PIXTA

 それぞれについて、毎月掛かる「口座管理手数料」が相対的に安く、「商品の品ぞろえ」のよいところを選んで、「サービス」内容を確認するとよいでしょう。

ネットと窓口、どちらがいい?

 「ネット完結型」は、口座開設から運用、受け取りまで、ネットで完結し、不明点はメールやコールセンターで対応するという形をとっています。多くの金融機関はこちらです。毎月掛かる口座管理手数料が安いのは楽天証券やSBI証券、大和証券などで年間2004円。みずほ銀行なども一定の条件を満たすと同額の手数料になります。例に挙げた4社はいずれも、保有中の手数料(運用管理費用)の低いインデックス投信を扱っています。

 一方、窓口で説明が聞けて口座開設の申込ができる金融機関は限られます。その中で、口座管理手数料が年5000円台半ばで、低コストのインデックス投信を扱っているのはメガバンクでは三井住友銀行。その他、りそな銀行や労働金庫などもあります。

 サービスでは、コールセンターの受付時間や運用してきたお金の受け取り方についても確認しておくとよいでしょう。

 金融機関を比較するには、iDeCoナビ(運営はNPO法人確定拠出年金教育協会)やiDeCo情報(同モーニングスター)といったポータルサイトも参考になります。まずは複数の金融機関から資料を取り寄せてみてもいいかもしれません。最終的に口座を開設できるのは一つですが、資料は複数の金融機関から取り寄せて比較することができます。

文/竹川美奈子 写真/PIXTA