「プール用の口座」の使い方

 3つ目は「プール用の口座」。名前の通り、一時的にお金をプールしておく口座のことです。1年以内に使う予定のあるお金をこの口座に取り分けておきましょう。例えば、実家に帰省するためのお金や賃貸マンションの更新料、税金(固定資産税など)や旅行代など、あらかじめ使うことが分かっているお金を予算化して、口座にお金を入金しておきます。

 また、冠婚葬祭にかかるお金や、急に壊れてしまった家電製品の購入などを見込んで年間数万円から10万円程度を上乗せして入金しておくと、急な出費にも慌てなくて済みます。プール用の口座には、ボーナスの時に年2回入金をしてもよいですし、毎月お金を振り分けてもいいでしょう。そして、必要なときに、必要な分を使っていくというイメージです。

まずは貯蓄用の口座に「半年分の生活費」をためよう

 最後に、「投資用の口座」です。こちらは老後資金など、「長期的にふやしていくお金」をつくっていくための口座です。原則、留学や住宅購入の頭金などは貯蓄用の口座から賄いたいところですが、どうしても必要なときは、一部をこちらから使ってもよいでしょう。

 この口座を使って、たくさんの株式や債券などに分散投資できる、投資信託という商品を毎月積み立て方式で購入していくのがおすすめです。ネット証券に口座を一つ開設しておくといいでしょう。老後資金に限定するなら、証券会社か銀行でiDeCo(個人型確定拠出年金)の口座をつくることをおすすめします。

 いきなり4つの口座を使いこなすのは難しいかもしれません。ですから、段階を踏んでいきましょう。流れとしては次のようなイメージを持ってください。

【STEP 1】貯蓄用の口座に生活費×6カ月分(自営業は1年分)をためる
【STEP 2】プール口座に必要なお金を入金する
【STEP 3】貯蓄用の口座で貯蓄を継続/投資用の口座を開設し積立スタート