専業主婦になりたい・なりたくない・なるつもりはない…それぞれの価値観が明らかに

 最後に、皆さんの価値観を探るために、さまざまな質問に対して「はい」「いいえ」で答えてもらった読者アンケートを基に、分析してみました。

 A「専業主婦になりたい」(全体の25.8%)、B「なりたいとは思うが、なるつもりはない」(全体の27.6%)、C「なりたくない」(全体の45.8%)の3グループに分けて「はい」の割合を集計し、特徴のある項目をピックアップしました。

【3グループの分け方】
Q.専業主婦になりたいと思いますか? に対して
◆「強く思う」「まあまあ思う」と答えた人
→ A「専業主婦になりたい」グループ
◆「思う(思った)ことはあるがなるつもりはない」と答えた人
→ B「なりたいと思うがなるつもりがない」グループ
◆「あまり思わない」「全く思わない」と答えた人
→ C「なりたくない」グループ
専業主婦に「なりたい」「なるつもりはない」「なりたくない」の3グループそれぞれの価値観は…
専業主婦に「なりたい」「なるつもりはない」「なりたくない」の3グループそれぞれの価値観は…
平均年収・仕事満足度・人生満足度だけでなく、仕事が好きかどうか、自分の稼ぎ、パートナー選びなどについても比較してみた

【専業主婦になりたいグループ】の特徴

「共働きが当たり前」と認識している人は7割以上いる
「自分の収入は一生失いたくない」人も約6割
「専業主婦になっても楽しくやっていける自信がある」人は7割以上
「パートナーには自分より稼いでほしい」人は約8割

→ 共働きが当然の社会になってきていることは他のグループと同様、7割以上が認識しています。自分の収入を失いたくないと感じている人も6割近くいるけれど、専業主婦になりたい、できればパートナーには自分より稼いでほしいと感じています。専業主婦になったら楽しむことができると答えた人は他のグループに約30ポイントも差をつけて7割以上もいました。

【専業主婦になりたいと思うが、なるつもりはないグループ】の特徴

「本心では専業主婦に憧れがある」人が約半数
「自分は専業主婦には向いていない」人が7割以上
「一度専業主婦になったら、もう仕事の現場に戻れない気がする」人が6割以上
「今の職場は、専業主婦の妻を持つ男性が多い」人が4割以上
「今の人生に満足している」人が77%

→ 約半数は専業主婦に憧れているけれど、それ以上に自分は専業主婦に向いていないと感じている人が多いようです。また、職場に専業主婦の妻を持つ男性が多いと答えた人は他のグループよりも多く、一度仕事を辞めたら現場に戻れないと考えている人も他のグループより多いことが分かりました。人生満足度は平均72.3点と、3グループの中で一番高いのも特徴です。

【専業主婦になりたくないグループ】の特徴

「もしパートナーから専業主婦になってほしいと言われたらなってもいい」人が約1割
「パートナーは、年収の高さより、共働きで家事育児に協力的かどうかで選びたい」人が7割以上
約9割の人が「自分の収入は一生失いたくない」
「今の仕事に満足している」人が7割、仕事満足度は平均70点超え

→ 仕事への満足度が高く、パートナーは家事育児に協力的かどうかを重視していることが明らかになりました。9割近くの人が自分の収入は失いたくないと答え、パートナーから専業主婦になってほしいと言われてもなってもいいという人はわずか1割程度。仕事への意識の高さが顕著に表れた結果になりました。

 ただ、3グループすべて、人生満足度は65点以上と高い数値になりました。自分で選んだ人生に対して満足している人が多いことが分かりました。

 次回からは、実際に専業主婦を経験した後、仕事に復帰したさまざまな実例を紹介していきます。

文/佐々木恵美 写真/PIXTA