仕事に対する満足度は高い?

 次に、今の自分の仕事全体に満足しているか聞きました。「満足」(14.7%)と「やや満足」(51.8%)を合わせると約67%が仕事全体に満足しており、「満足していない」人は約1割でした。

今の仕事に満足してる?(単一回答)
今の仕事に満足してる?(単一回答)
仕事に対する満足度は総じて高いようです

 オフ時間の過ごし方の満足度に比べると、仕事全体は「満足している」人が6ポイント少なく、「あまり満足していない」と「満足していない」が3ポイントずつ高いという結果に。全体的に見ると、オフ時間より仕事の満足度のほうが低いことが分かりました。

人生の満足度、3人に1人は80点以上

 最後に、人生の満足度を100点満点で聞きました。

 最も多かったのは「70点」の25.0%で、「80点」(23.2%)、「60点」(17.7%)、「90点」(10.6%)と続きました。9割近くの人は人生の満足度が「50点」以上で、3人に1人は「80点」以上と評価しています。

今の人生の満足度は何点?(単一回答)
今の人生の満足度は何点?(単一回答)
人生の満足度について、60点~80点を採点する人が多い結果となりました

 どのような理由でその点数をつけているか、具体的に見てみましょう。

<0点>

27歳・商社・営業さん
オフ時間:一人で過ごす時間が好きなので、オフ時間を多く取れているのは満足。ただ、ダラダラ意味のない時間を過ごしてしまうのをやめたいのにやめられない
仕事:収入やフリンジ・ベネフィットには満足だが、会社の風土や人間関係、仕事内容には不満がある

<10点>

31歳・情報通信・IT・営業さん
オフ時間:一人時間が長過ぎて、何をしたらいいか分からない
仕事:職場の雰囲気はよいが、自分のペースで仕事ができない

<60点>

33歳・不動産・秘書さん
オフ時間:土日はしっかり休めるので、計画が事前にできる。でも、寝すぎて起きたら昼過ぎということも
仕事:ゆるキャリに満足しているが、自分の都合で有休が取れないし、長期休暇も取れない

<70点>

33歳・医療福祉関係専門職さん
オフ時間:オフ時間のおかげで毎日が充実しているけど、もっと効率よく時間を使えるのではないかと思う
仕事:業務だけでなく、勉強の機会をたくさん与えられているが、もう少し大きな仕事に挑戦してみたい

26歳・小売・一般事務さん
オフ時間:好きなことをのびのびできるが、資格取得のための勉強など未来への投資ができていないので、これからはそのような時間もつくっていきたい
仕事:仕事環境や人間関係、仕事内容が安定していて働きやすい。よりミスを少なくして効率的に働けるようになりたい

<80点>

31歳・生活関連サービス・経理・受付さん
オフ時間:勉強や読書などの時間をつくるために、時間をコントロールできている実感がある。反面、時間管理に満足して、時間や自分を管理できていることに酔っている、勘違いしている自分を感じるときがある
仕事:残業がないけれど、自分の価値観に反していることをしなければいけない。上司から評価していただいているが、賃金に反映されない

<90点>

26歳・保険・一般事務さん
オフ時間:おなかがすいたら食べるなど、好きなときに好きなことができる
仕事:安定しているが人間関係のストレスがある

<100点>

34歳・製造・一般事務さん
オフ時間:好きなように時間を使えて満足だが、睡眠時間を取ると活動時間が減るのが困る
仕事:忙し過ぎず自分のペースで進められるが、永遠に下っ端

39歳・情報通信・IT・企画・マーケティングさん
オフ時間:土曜日は自分、日曜日は親か夫が育児担当という分担で、フランス語学校へ行けることには満足。ただ、体力が限界
仕事:早朝から勤務することでフルタイムになっている点がいい。人間関係はつらいが、考えないようにしている

 「オフ時間には満足だが仕事にあまり満足していなくて人生30点」という人や、「オフ時間・仕事とも満足なのに70点」にとどまっている人など、オフ時間と仕事に満足していても、人生の満足度は低めになっている人がいました。反対に、「オフ時間には全く満足していないのに人生80点」の人や、「オフ時間に満足・仕事に全く満足していないのに人生100点」という人もいて、人生の満足度はオフ時間・仕事のトータルでなく、個人の物事の捉え方や感覚に大きく左右されているようです。

 ただし、0点から100点の人まで全員を並べてみると、オフ時間と仕事の満足度が高いほど、やはり人生の満足度も高くなる傾向がありました。人生の満足度を上げるためには、オフ時間と仕事の両輪を意識しながら、ポジティブな捉え方ができるようになるといいのかもしれません。また、オフにダラダラしてしまうことを悪いことと思わず、オフはオフと割り切ることも人生の満足度を上げるためには必要かもしれません。

文/佐々木恵美 写真/PIXTA