正社員は、非正規社員に一目置かれる存在になろう

 中堅どころの女性社員に仕事上の悩みを聞いてみると、非正規社員の方とのコミュニケーションを挙げる方は、決して少なくありません。特に年上ともなると、遠慮し過ぎて注意しづらいこともあるようです。

なぜ注意できない? 非正規社員の方に遠慮する理由

 では、なぜ相手に遠慮してしまうのでしょうか? 理由の一つは、自分に自信がないから。相手よりも業務知識がないと質問に答えられないし、ビジネスマナーが身に付いていないと失礼な印象を与えてしまいます。こうしたことを重ねていると、相手にある意味「なめられて」しまうので避けたいですよね。

 実際に見聞きしたところでは、パート社員が「せーの」で一斉に辞めてしまうから怖い、というケースもあります。この他、「嫌われたくない」という自己保身も理由の一つでしょう。でも、こうした理由で遠慮したり、注意できなかったりしていると、業務をスムーズに進めることはできません。そこで実践していただきたいのが、以下の3つの項目です。

相手に一目置かれるために実践したい3カ条

 1つ目は「業務知識がある」こと。仕事の内容を理解していて、質問にもすぐに答えられるのが理想的です。たとえ相手が自分よりも年上で社歴が長い人であっても、引け目を感じないくらい知識を蓄えられるように努力しましょう。

 2つ目の項目は、「ビジネスマナーができている」こと。いくら仕事ができようと、マナーが身に付いていなければ、相手によっては「甘えてるよね」「私たちの若い頃じゃ考えられない」なんて思わせてしまいます。

 そして3つ目は「悩みを解決してくれる」こと。業務上、あるいは人間関係での困り事も、ただ聞くだけでなくサクッと解決までできれば、一目置かれる存在になること請け合いです。

一緒に働く相手にも一目置いてもらえる存在になろう (C)PIXTA
一緒に働く相手にも一目置いてもらえる存在になろう (C)PIXTA

友達関係ではなく、ビジネスパートナーという関係

 プロ意識を持って努力を重ね、前述の3カ条を実践する。そうしていけば、たとえあなたが若くて自信や経験がなくても、妙な遠慮や気後れはなくなるはずです。そもそも、社員は友達ではなくビジネスパートナー。一緒に働く目的は協力して結果を出すことなので、年齢や社歴、性別は関係ないのです。

立場は違っても、敬意や配慮はお忘れなく

 正社員、非正規社員と立場は違っていても、結局は人対人。もし、どちらが上というようなヒエラルキーをつくったとしたら、下に追いやられた側はすぐに気付いて、反発したり険悪になったりしてしまうでしょう。

 だからこそ、マナーを持って接することが大切。敬語を使うのはもちろんですが、働き方や給料の違いも理解しなくてはいけません。過度に意識する必要はないにしろ、働き方や雇用形態が異なる人が同じ職場にいる場合は、「ボーナスは何に使う?」「今度の連休はどこ行く?」といった話題は避けたほうがよいでしょう。