「美しい人」「仕事ができる人」になるためには、何が必要でしょうか。実は「食べ方」を変えるだけで、本来の機能や美しさを引き出すことができます。今回は、食後に眠くなってしまう悪習慣についてチェック。大人のダイエット研究所の代表理事で、フードプランナーの岸村康代さんが、食後も眠くならずにシャキッと仕事に励むことができる食べ方のコツについて、解説します。

 寝不足ではないし、疲れているわけでもないのに、ランチの後は仕事中に眠くなって困る。あなたもそんな心当たりがありませんか?

 その眠気をもたらしている犯人は、実は、ランチに食べている糖質の影響かもしれません。ごはん、パン、麺類、スイーツなどの主成分である糖質。糖質は脳や体を動かす大切なエネルギー源ですが、「摂り方」が重要。摂取量やバランス、摂り方が間違っていると、体にダメージを及ぼす要因になってしまいます。

 今回は、眠くならず、生活習慣病の予防にも役立つ賢い食べ方について考えてみましょう。

ごはん、パン、麺類……糖質は大切ですが、どう摂取するかが肝心です (C)PIXTA
ごはん、パン、麺類……糖質は大切ですが、どう摂取するかが肝心です (C)PIXTA

血糖値を急激に上げない食べ方のコツ

 眠くならない食べ方のカギ、それは血糖値のコントロールです。

 通常、食事をすると血糖値はゆるやかに上昇し、2~3時間でゆるやかに下がります。

 ところが食後に眠くなる人の場合は、血糖値が急激に上昇し、それを元に戻そうとしてインスリン(血糖値を下げる働きのあるホルモン)が大量に分泌されるため、上がっていた血糖値が今度は急激に下がります。そうすると、イライラしたり眠気に襲われたりしやすいのです。

 例えば、朝食を抜いて糖質中心のランチをお腹いっぱい食べる、仕事の都合で午後2時過ぎに糖質中心のご飯を食べる――そんな人は要注意です。長年このような食べ方を続けている人は、インスリンの効きが悪くなったり、逆に必要以上に大量に出てしまったりと障害を起こしている人が多く、糖尿病などの原因にもなっています。