今日からできる「ちょい足し術」

 とにかくメリットの多い食物繊維。積極的に取りたいものです。トークショーでは、今日から簡単にできる「ちょい足し術」を岸村さんが紹介してくれました。どれもおかずの上にのせるだけでOK。忙しい毎日でも、時間をかけずに食生活を変えることができます。

食物繊維の大切さを説明する岸村さん
食物繊維の大切さを説明する岸村さん

エノキ
 袋から取り出して根を切ったら、キッチンバサミで切るだけ。サラダにも汁物にも合う万能食材です。密閉できるプラスチック容器で保存しておけば、必要なときにすぐ使えます。

サツマイモ
 生のサツマイモをイチから調理しなくても大丈夫。干しイモなどサツマイモを使った和菓子やスイーツなら、おやつ感覚で気軽に食物繊維を取ることができます。

食物繊維を摂取しやすい乾物や加工食品、お菓子、ドライパック商品
食物繊維を摂取しやすい乾物や加工食品、お菓子、ドライパック商品

蒸し大豆
 パック入りの蒸し大豆は、サラダにのせるだけですぐに食べられる優れもの。コンビニで買ってきた野菜サラダが、体に優しい食物繊維入りの健康メニューに変わります。

切り干し大根
 夜、寝る前にキッチンバサミで切って水に入れておくだけ。翌日の朝食で味噌汁に入れれば、わざわざ大根を切らなくても大根の味噌汁ができます。

きなこ
 牛乳やヨーグルトに混ぜるだけ。和風テイストをおいしく味わいながら食物繊維を取る習慣が身に付く、使いやすい食材です。

大麦
 「白米に混ぜて炊くのは面倒……」という人は、まとめて炊いて冷凍を。白米を食べるときに必要な分だけ解凍すれば、手間なくちょい足しできます。

おからパウダー
 水や豆乳、ヨーグルトに混ぜて使える実用的な一品。生のおからは使いにくいイメージですが、パウダーなら日持ちするため普段から少しずつ使えて便利です。

冷凍野菜
 野菜の食物繊維は冷凍しても壊れないため、いつもの食事にそのままプラスできます。使うときは解凍せず冷凍のまま調理しましょう。ドリップによる栄養の損失を防げます。

 どれも手軽に取り入れやすいものばかり。フードスタイリストの第一人者である祐成陽子さんは、戦時中、手軽に手に入るサツマイモを活用していたとのこと。

 「東京大空襲で『明日は死ぬかもしれない』と思っていた頃、母がサツマイモで茶巾絞りを作ってくれました。もったいなくてのみ込めず、ずっとなめていたことを今でも覚えています。たった一つの食材で簡単に作れる繊活メニューでも、心を込めれば思い出に残る味になりますよ」(祐成さん)