ハンドケアのコツは、「たっぷり塗る」→「押さえてなじませる」

 かさつきに始まり、ひび割れ、かゆみなど手荒れのトラブルは多い。「手のひらは皮脂腺が少なく外部刺激が加わり乾燥しやすい」(野村院長)。さらに日中は常に動かし酷使している。「手荒れに“摩擦”と“洗いすぎ”は大敵。寒いからとお湯で洗うと過度な脂状態を招く」(佐藤院長)。

 そこでこまめな塗り直しと同様、就寝前のたっぷりクリームケアが有効。塗り方は「すり込まず、手のひらで圧をかける“手パック”が、手のひらの温度で浸透性が高まりおすすめ」(野村院長)。べとつきも防げる。クリームを選ぶ際は、かゆみなど一番強い症状に合わせて選ぼう。綿かシルクの手袋をはめて一晩寝ればしっとり肌に。

あたため浸透させる“手パック”テク

使用量の目安 たっぷり!
両手には人さし指の3分の1

1 手の甲にクリームを置く

 人さし指に取ったクリームを、反対側の手の甲に一度すべて置く。

2 両手の甲を重ね合わせて広げる

 両手の甲を重ね合わせた状態で、上にのせた手で円を描くように手の甲全体にゆっくりクリームを広げる。

3 手のひらで押さえなじませる

 手のひらで上から押さえる。手のひらを親指側から小指側へと動かし全体になじませる。すり込まないで上から圧をかけるイメージ。

4 指1本ずつ塗りのばす

 5本の指で反対側の手の親指をギュッと握る。指の股から指先に向かって5指をすべらせ、親指から順に指1本1本に丁寧に塗りのばす。

5 爪の両脇を横から押す

 爪の脇は摩擦によりささくれになりやすい。指の腹で押さえるとクリームがよりなじむ。血行を促す効果もある。

6 両手を組む

 塗り忘れやすい指の股は、皮膚が特に薄く乾燥しやすいため、切れたり粉が吹くことも多い。両手を組んでクリームをよくなじませる。

7 親指と人さし指の間を押す

 親指と人さし指の骨が合流する付近にあるくぼみは「合谷(ごうこく)」というツボがあり、血行を促進する効果がある。気持ちの良い強さで押して。

・さらに手袋で一晩保湿
 就寝中に手袋をすることで、クリームが浸透しやすく、翌朝しっとり肌に。シーツによるこすれも気にせずOK。綿かシルクの天然素材のものを選ぼう。